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 もうだめだ。どんな言い訳をしても、目の前の男に通報をやめさせることはできなさそうだ。そして俺は警察に連れていかれ、正直に話したところで精神鑑定をされるのだろう。そして留置場にいるときに金塊を産むことが発覚し、国の研究機関かどこかに連れて行かれて監禁されるのだろう。研究対象として。

 相手は俺から目を離そうとしない。大胆に、礼儀なども忘れてじっと俺の目を見つめてくる。少しでも嘘をつこうものなら、見破られてしまいそうだ。身体中から汗が噴き出しているのがわかる。

 頭が変だと思われてもいい。一か八か、ここで正直に切り出してみよう。うまくいけば、時間稼ぎにもなるかもしれない…


 「実は、これは俺が産んだんです。毎朝、尻から出るんです、これ」

 鑑定人の口元が異様にゆがんだ。

金の卵 〜黄金を生み出す能力を得た俺とヘンタイ鑑定人の100日間〜

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