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まだ、生きさせて。

12 - 第12話「頼ってもええの?」

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2024年01月26日

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E「ゾムさんいつの間に入ってきたんですか、!?」

Z「ふーん!話は聞かせて貰ったぜ…

で、なんやっけ?」

R「いや脳溶けとるんかい」

E「え〜と、かくかくしかじかでね?」

Z「ふんふん、なるほど。

お前、俺に言ったようなことエミさんにもいったんか?」

R「いや?そんなことは〜…」

Z「お前、駄々こねるのはええけど、

こねるとこ間違えとるんちゃうか?」

R「えっ?」


俺の事を全て見透かしたように。


Z「お前、俺ん時に俺らを困らせたくないって言っとったやん。

でも、それはお前がそう思い込んでるだけで、

お前が隠すから俺らは余計お前を心配してんねん。

だから、困っとる。

ロボロ、優しい嘘は、時に人を傷付けるんやで」


図星…とも言えるだろう。

確信をつかれたような言葉。

ゾム自身の、率直な答え。

俺は少し戸惑っていた。


R「…ッ、俺…お前らのこと困らせとるんか、?

俺…間違っとるん…?」


助けを乞うような、そんな言い方をした。

心のどこかでこいつは答えを導き出してくれる。

そう、確信していた。


Z「誰やって死ぬのは怖いよな。

俺やって怖い。

死ぬことより、皆といれなくなること、

皆の中から俺が居なくなってしまうことが、怖い。

お前も、死ぬのは怖いやろ?」


黙って…頷く。


Z「…お前は、なんで死ぬのが怖いんや?」


よく考えてみれば俺は、何が怖いのだろう?

何に、怖がっているのだろう?

ふと、皆の顔が浮かんだ。

まだ一緒にいたい仲間。

優しい笑顔で俺を包み込んでくれた仲間。

1番俺の気持ちを分かってくれていたシャオロン。

シャオロンが現実でいなくなっても、

俺の中でシャオロンは生きている。

でも、皆が俺の事を忘れてしまったら?

考えたくもない。

じゃあ、俺が怖いのは___


R「俺…は…みんなと居れなくなるのが、怖い…

世界から…みんなの中から、俺という存在が…!

消えてしまうのが怖い…!」

Z「…せやな。

なら…生きんとあかんな」


慎重に、言葉を選びながら言うゾム。

生きたいと思っても、俺の足には枷。

余命という名の鎖。


R「でも…ッ余命が…!もう1年も無い…ッ!」


今からじゃ、遅すぎる…

何をやっても間に合わない。


Z「ロボロ、落ち着け。

もう、やない。まだ、や。そんな暗い顔すんな!

お前一人で解決せんでええねん。

ドーンと俺らを頼っていけ?な!エミさん!」

E「そうですよ!!頼って!ロボロさん!」


ふっ、と心の重みが取れた気がした。

R「頼って…ええの…?迷惑やって…」


Z「俺は頼って欲しいし、迷惑だってかけて欲しい。

それで、お前の重みが減るなら、そうするのが、

友達やろ?」ニッ

R「っ、あ、りが、とう…ッッ」


不覚にも涙が溢れてしまった。

泣き崩れる俺をそっと抱きしめてくれるゾムとエーミール。

こんなにも、良い奴らに俺は出会ってたんやな…

ありがとう、2人とも…









𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡500

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