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「ーーーねえねえ。こんな、ウワサを聞いたことがない?」


1人の女子生徒が言う。その名前は、さく。


「何々?」


この人は、はな。


「え、怖い話?」


そして、私。紫音(むらさきねおん)。


私は、怖い話が苦手。


それを、2人は面白がる。


さくは、話を続けた。


「ここの学生で、その女子生徒は部活帰りに忘れ物を教室に取りに行ったんだって。女子生徒が戻って来たと思ったらその女子生徒は血を流していたんだって」


「それから、その人はどうしたの?」


「そこで、話が終わってるの」


「え。何それ・・・怖」


「そうそう、この話には続きがあってね?その血を流した友達?知らない人だったらしいの。で、そのあとは、覚えてないんだって」


「それは、どういう・・・?」


「気がついたら、自分の部屋に居たんだって」


「それで?」


「その次の日。学校に行くと教室には、友達の席にその人が座っていたんだって」


「え・・・」


「クラスメイトは、あたかも最初にそこにいたかのように普通に楽しそうにその人と話していたんだって。その人の姿が分かるとニヤリと笑ってこういうんだって『ーーーちゃん。おはよ』って。普通の会話なんだけどどこか不気味なんだって。

この後の話は、誰も知らないんだって」


「こわっっつ!!」


はなと私は、抱き合った。


「単なる、ウワサだけどね。さあ、帰ろー辺りも暗くなってきたし」


「そうだね」



私達は、遅くまで話ていた。


時刻は、夕方の6時。



「私達は、部活に行ってくるね」


「紫音、知らないトモダチには気を付けなさいよ?」


「やめてよー」


「じゃあね、」



私は、さくとはなとわかれた。


クラスメイトや生徒たちは、残っていなかった。



「・・・帰ろ」



と、その時。


後ろから気配を感じた。


「!」


トントン・・・


誰かが私の肩をつつく。



「ひい・・・ぎゃああああああ!!」



思わず声が出た。



「どうして、悲鳴なんかだすんだ?」


私は、後ろを向く。


そこには、見回りできた先生がいた。


「もう、帰る時間だぞ」


「今から、帰ろうとしたところだったんです」


「そうか。ところで・・・ずっと、誰と話してたんだ?」


「・・・え?さくとはなと話してましたけど」


「さく?はな?そんな生徒ウチの学校にいないぞ?」


「・・・え」


じゃあ・・・さっき話してた人は・・・誰?



「玄関まで、送ろうか?」


「大丈夫です。1人で、帰れます」


「そうか、気を付けてな」


「はい」



先生は、その場を後にした。



・・・いやあああああああああああああ!!


私は、心で叫び急いで学校を抜け出したのだった。



そうだよ。ウワサ話なんて鮮明に覚えているはずないもん。



その後ろをあの2人が見ていた。


ーーー・・・もう少し・・・だったのに



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