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すすずめくん
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【 第9話 】
「 もう1回呼んで欲しい、この名前 」
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また会えますか。
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会います。
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あの日の会話は短かった。
本当に短かった。
なのに。
数日経った今でも。
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仕事をしている時はいい。
撮影に集中していれば考えない。
現場に入れば切り替わる。
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問題は。
家に帰ったあとだった。
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ソファに座る。
テレビをつける。
スマホを置く。
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三秒後。
スマホを見る。
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「やっぱり俺 、重症だな…… 」
自覚はしているから 、
誰もいない部屋で呟く。
・
・
・
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その時だった。
画面が光る。通知がなる
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《今日はありがとうございました》
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送り主。 政裕さん。
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秀哉は固まった。
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数秒。
本当に数秒。
呼吸を忘れる。
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そして。
勢いよく立ち上がった。
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「 …いや何で !? 連絡先知ってんの ! 」
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しかし 、誰も答えない。
そりゃ … 当たり前だ。
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でも仕方ない。
心臓がうるさすぎる。
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返信を打つ。
消す。
打つ。
消す。
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五分後。
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《こちらこそありがとうございました》
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たったそれだけ送る。
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送信。
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直後の 後悔。
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「もっと何かあっただろ……」
頭を抱える。
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その三十秒後。
また通知が鳴る。
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《また来週、楽しみにしてます》
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秀哉はソファに倒れ込んだ。
・
・
だめだ。
本当にだめだ。
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好きだ。
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来週。 たった一週間。
前なら気にもならなかった時間。
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なのに今は長い。
驚くほど長い。
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カレンダーを見る。
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あと七日。
やっぱり … 、
「 遠いな…… 」
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思わず漏れた本音。
・
・
その時。
また通知が鳴った。
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《次の仕事 、体調崩して来れないとか 、無いですからね 。》
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秀哉は目を閉じる。
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だめだ。
本当に。
もう。
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「 会いたい…… 」
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ぽつりと零れた言葉は。
静かな部屋の中で。
誰にも聞かれず消えていった。
・
・
でも。
同じ頃。
別の場所で。
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2人の行動がシンクロするのは何回目だろう
政裕もまた。
同じスマホ画面を見ながら。
同じことを考えているなんて。
秀哉はやっぱりまだ知らない _ 。
・
・
・
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二度目の約束の日。
俺はまた少し早く着いていた。
前回よりはマシだった。
三十分前ではなく。
二十分前。
でも 、成長した気がしない。
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待ち合わせ場所のカフェ前。
時間の10分前 、
人通りの多い通りを眺めながら立っていると、
見慣れた姿が近づいてくる。
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… 秀哉だった。
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目が合う。
秀哉が笑う。
それだけで。
少し 、いやめっちゃ安心する。
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「 また 、待たせてしまいましたね 、 」
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「 いや、今来たところです ッ … ! 」
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嘘だった。
二十分前からいた。
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でも言わない。
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二人で歩き出す。
前回より自然だった。
沈黙も苦じゃない。
会話も途切れない。
少しずつ。 少しずつ。
ほんの少しだけ …
距離が近づいている気がした。
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雑貨屋に入る。
秀哉が棚の商品を見ながら笑う。
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「 これ見てください 」
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隣へ行く。
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距離が近い。
肩が触れそうになる。
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少しだけ意識してしまう。
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「 面白いですよね 、これ 。 」
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秀哉が笑う。
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その時だった。
向こうから子どもが走ってくる。
… 危ない ッ !!
そう思った瞬間。
政裕は反射的に秀哉の腕を引いた。
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「 しゅう ッ !! 」
・
・
言ってから気づく。
あ ッ …
しまった … 、
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時間が止まる。
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秀哉も固まっている。
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俺自身も固まっている。
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腕だけ掴んだまま。
二人とも何も言えない。
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数秒後。
俺側が先に手を離した。
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「 …すみません ッ 」
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何が 、 何に対して。
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自分でも分からない。
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秀哉は少し俯く。
耳が赤い。
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そして小さく笑った。
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「 …謝らなくていいですよ ッ 」
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何も言えない。
秀哉は少しだけ視線を逸らしたまま続ける。
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「 ……嬉しかったですし 、 笑 」
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政裕の思考が止まる。
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嬉しかった。
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今。
確かにそう言った。
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心臓がうるさい。
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本当に。
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二人はまた歩き出す。
さっきまでと同じ道。
同じ距離。
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なのに。
何かが変わっていた。
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仕事じゃない場所で。
初めて名前を呼んだ。
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たったそれだけ。
たったそれだけなのに。
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・
・
・
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その日からだった。
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俺がおかしくなったのは。
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正確に言えば。
もっと前からおかしかった。
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でも。
あの日。
政裕さんに名前を呼ばれてから。
完全に駄目になった。
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「 しゅう 。 」
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たった三文字。
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なのに。
何度も思い出してしまう。
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仕事中。
移動中。
寝る前。
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気付けば思い出している。
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何度も何度も思う 。 重症だった。
本当に。
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ある夜。
政裕からメッセージが届く。
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《今日もお疲れさまでした》
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秀哉はスマホを見る。
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返信を打つ。
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《政裕さんもお疲れさまでした》
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送る。
・
・
そして。
固まる。
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政裕さん。
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いつも通り。
何もおかしくない。
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なのに。
物足りない。
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呼びたい名前がある。
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でも。
呼べない。
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まだ。
そんな関係じゃない。
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そう思うたび。
胸の奥が少し苦しくなる。
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数日後。
三回目の約束。
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映画を見て。
ご飯を食べて。
気付けば夜。
言ってしまえばいつもの流れと一緒だ …
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駅まで歩く帰り道だって 、
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でも 、それは急だった _ 。
不意に政裕さんが笑った。
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「 今日、楽しそうでしたね 」
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秀哉も笑う。
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「 楽しかったですもん 」
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本当だった。
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政裕といる時間は。
驚くほど自然だった。楽しかった 。
沈黙も苦じゃない。
無理に話さなくても平気。
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もっと一緒にいたい。
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その時だった。
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「秀哉 ッ 」
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また呼ばれる。
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自然に。
当たり前みたいに。
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その瞬間。
秀哉の中で何かが切れた。
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ずるい。
本当にずるい。
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自分ばかり。
そんな顔をして。
そんな声で呼んで。
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なのに。
自分だけ呼べないなんて。
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気付けば。
口が動いていた。
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「 ……まさ ッ / 」
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時間が止まる。
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言った。
言ってしまった。
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秀哉が固まる。
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政裕も固まる。
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夜風だけが吹く。
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そして。
政裕が。
人生で一番嬉しそうな顔をする。
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「 もう一回呼んでください 、 お願いだから ッ … ! 」
・
・
・
NEXT …
「 君を綺麗にするたび、好きになる 」
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コメント
1件
「もう1回呼んで欲しい、この名前」…このタイトルが最後に効きましたね。秀哉が「まさ」と呼びかけて止まる瞬間、政裕さんの「人生で一番嬉しそうな顔」—あのシーン、本当に良かった。仕事上の距離から一歩踏み出した感じが、短い文章と空白の使い方でめちゃくちゃ伝わってきました。二人とも重症だなあ(いい意味で)。次話も楽しみにしてます!