テラーノベル
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→さする
「藤原さーん。」
「ん…?」
よろよろ体を横向きにしてみる。背中に太陽光が当たってポカポカする。体の胸あたりからは少しだけお日様の匂いがふわりと匂う。
「藤原さん、朝」
「……」
今日は無視を決め込む。というかこいつ、朝っぱらから暇なんか。それとも昨日あのままそこにあるソファで…!?
…だとしても、目を閉じてるから少しよくわからない。音声だけかも。いやでも人の気配はする
目を擦って、また息をする。もちろん、まだ起きない。
「お寝坊しちゃいますよ」
「…んじゃ、じゃじゃじゃ…?」
「壊れてる」
仕方なく目を開けてみると、まだ外が朝焼けを迎えてる。
なるほど、早く起きた、起こされたというわけでまだ眠いんだな。
「…ふぁぁぁ〜」
仕方なく と言った感じでありながらも生理現象、脳の指示通りあくびをして体を上半身だけ起こす
「…なんよ。」
「とりあえず起こしました」
「…もっとわからんわ。」
「え?うふふ。」
…なんか急に笑うぞこいつ。大丈夫か。
「こんな病室飽きますよね」
「…?いや別に」
「そうですよね。飽きますよね」
こいつ今日どうなってんだよ。
人の話聞かないしカオスだしで…第一に言えば、こんなにくるのがおかしい。
「海に行きますよ!」
「はっ?う、海…」
「車椅子パクりましたから。乗ってください」
絶対備品じゃん。貸し出し用にあるやつじゃん。
(…パクるとか言わんの…)
ひっそりこころでつぶやいた
*
「藤原さん、」
真っ暗な意識の中で、声が聞こえてきた。振り返ると、奏斗がいた
「ほら」
奏斗が前をさす
振り返っていた途中も聞こえた、波の音、潮の匂い。少し涼しいから風がきもちいい…
前を見ると、案の定広い海が広がっていた。
さっきから少し時間が経ったからか、少しだけ空に光が広がっていた。
奥に、綺麗な水平線。
「ほら、貝殻」
立てない自分を思ってか、貝殻を持ってきた奏斗。しっかりと手のひらにちょこんと置くと、模様が朝日に照らされてキラキラ輝く。
少しだけピンクとオレンジ色の薄くて淡いグラデーションも垣間見えた。
少し見惚れている時間が、数十秒。
自分の触覚と、リボンが風にゆらゆら振られる。
「ええね。」
一言呟いてみる。
「そうですね」
暖かい陽が刺してくると、頭のてっぺんがあったかい。ふわりと後ろの木や草からは、金木犀のような匂いが浮く。
「持って帰っても、ええ?」
「えっ、」
驚くような声にちょっと振り返る
「…いかん、の?」
「…ふふ。まさか」
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部屋の隅のみかん🍊@受験生
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ましゅ/💛🎶︎︎︎ ︎💫
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コメント
8件
2人で病室を抜け出しちゃうの、てぇてぇですなぁ😇💞💞
最近、金木犀の匂いがしますよ。漢字 金木犀 なんですな。いつもキンモクセイに脳変換してました..^^ キンモクセイって母が言うには自生しないんですよ。らしいんですよ。 だから昔誰かが植えたって事は ロマァァァァァン!(´∀`*)
おお、第4話読んだわ!奏斗、朝っぱらから強引すぎん?笑 でも「海に行きますよ!」って車椅子パクって連れ出しちゃうの、めっちゃ彼らしいし、藤原さんの「…なんよ。」ってツッコミが最高だったわ。 で、実際に海に着いてからの描写が綺麗すぎる…!朝焼けに照らされた貝殻のキラキラとか、金木犀の匂いとか、なにこれエモすぎ。立てない藤原さんに貝殻を持ってきてあげる奏斗の優しさにじわっと来た。「持って帰っても、ええ?」って聞く声がちょっと不安そうで可愛かったし、奏斗の「まさか」って返しにほっこりしたわ😊 病院の外に出て、普通の朝を共有するってだけでこんなに尊いんやなって思った。続きが気になる!