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…ピンポーン!!!
『王馬くーん!!』
ピンポーン!!ピピンポーン!!
『おーい!!』
ピンポンピンポンピンポーン!!
『寝てるのー?!それとも居留守ー?!』
ピンポーン!!!!
バァン!
「うるっさいな最原ちゃん!!」
『うわっ!』
「はぁ…はぁ…何?どうしたの?」
僕がインターホンを連打した後、不快そうな顔つきをした王馬くんがドアを勢い良く開けた。
…そういえばさっき入間さんにインターホンで叩き起されたけど、僕も人の事を言えないかもしれない…
いや、それは置いておいて…と、僕は手に持っていた紙袋を王馬くんに持たせ、情報提供をした。
『王馬くん』
「…何?」
『入間さん、もう発明終わったって。』
「えっ、もう!?肉便k……入間ちゃん凄いな…」
…王馬くん。人の事を悪く言うのは良くないと思うよ。
『…じゃあ、王馬くんの部屋の中でいい?』
「さ、最原ちゃん!オレの部屋で何するつもり…!?ま、まさかオレの隠し持ったエロ本を…!?き、キャー!!助けて、ママー!茶柱ちゃんー!!」
『そ、そんな事しないよ…!しかもえ…エロ、本なんてキミは読める年齢じゃないだろ!?だ、だからやめてよ!!』
やっぱり王馬くんは油断禁物だ…。
「…にしし…オレを叩き起した仕返しはこれくらいにしておくよ。」
…思ってたよりも根に持たれていたようだ。
ーーー王馬の部屋ーーー
王馬くんはつい昨日、自分の部屋を獲得したらしい。
良かったね、と僕が言ったら思いっきり顔を歪められた。
…彼が言うに、内装は前までの少しゴタゴタした風ではなく、さっぱり何も無い状態らしい。
…一体どうなんだろう、と僕が彼の部屋を覗き込んでみると、
「…ホラ、言ったでしょ?…はー、オレはミニマリストじゃ無いんだよ…」
…そこには、僕の部屋よりも質素な部屋があった。
運営のやる気の無さを伺える。
しかし、部屋を作ってもらっただけ万々歳だと思わないとやってられない。…彼なんて 今すぐカチコミに行きそうだ。
まぁそれは良いとして、僕たちはベッドの上で予め40分間のタイマーのセットをし、エレクトボムを稼働させた。
ーーー
『…よし、成功したっぽいね』
「はー、40分しかないのー?使えないなぁ…」
『そういうのは今はいいから!まず解決法を考えよう。』
「はーい…」
『えっと…これは、僕たちが参加してたコロシアイじゃない。 』
「うんうん!」
『…ダンガン紅鮭団はどうやったら終わらせられるんだろう…』
「うーん。……あっ」
『どうしたの、 王馬くん。』
「前回…えっと、コロシアイの時にオレ、エグイサルの事従えてたじゃん?
…今回もアレが出来れば、隠し扉とかその他諸々イケるんじゃない?」
『…!それは名案だね…!じゃあ、何時何処から制圧する?』
「うーん。らーぶらーぶしたら卒業出来るらしいし、皆出てった後で良いんじゃない? 」
『…よし、決めた!そうしよう!』
「…所で今思ったんだけど、あっちの方のオレどーすんの?」
『あっ。
……ほら、入間さんに作ってもらおうよ。なんか…フュージョン…みたいな?』
「でもそれはそれでさー、ココにいる人たちに不評だよねー」
『…あ、あっちの王馬くんも記憶を取り戻したら、キミと同じ存在になるんじゃないかな?』
「…どういう事?」
『えっと…僕は元々1人だったけど、キミとの記憶を思い出したから、今キミと話してるでしょ?
だから、あっちのキミも記憶を取り戻したら実質仲間か、キミのドッペルゲンガーか、キミと同一人物?…ええと…あっちのキミの存在が消失して、1人になる、…みたいな……?』
「うーん、良く分からないよ!」
『そ、そっか…』
「じゃあエグイサルを動かすリモコンを入間ちゃんに作ってもらって、んでオレに記憶を取り戻してもらう。コレでいい?」
『うん。…じゃあそろそろ時間みたいだね。』
「よーし、じゃあこの後も宜しくね?相棒さん。」
『…勿論だよ、相棒…さん。』
「…にしし、これが夢だったんだよねー!相棒とコロシアイ…今はダンガン紅鮭団?を終わらせるっていうの!」
『…そっか』
…ああ。確かに僕も、今ならなんでも出来そうだよ。
過去の事も、無駄じゃない。
決して、無駄じゃないんだ。
『ーーアイツが、王馬がクロなんだよ!!』
『う、ウチが、百田にクロスボウを渡したんじゃ。』
『……』
今までのことは、消えない。
僕が彼の気持ちに気付かなかった事も、変わらない。
でも、今のキミとなら、きっと…いや、絶対、このふざけた物語を終わらせられるんだ!!
ーー次回!王馬(白)、消失…!?
「オ、オレ遂には消えるの!?出番も全然無いし!!」
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