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attention
・彰冬
・タヒネタ
・何でも許せる人向け
・語彙力皆無
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まるで、コマ送りの映像を見ているようだった。
ツートーンの頭が特徴的な相棒と歩いている最中、
「きゃあああ!!」
そんな叫び声が、どこからか聞こえた。
突然、オレ達の前に道ができた。
通行人達が道を開けたのだ。
前から人が走って来ている。
全身黒ずくめで、性別は分からない。
ソイツは、手に何かを持っていた。
目にも留まらぬ速さで此方へと走ってくる。
次の瞬間、
ぐさり
続いて、
どさっ
普通に生活していれば聞くことのない音を、耳が拾った。
嫌な汗が、背中を伝った。
横を見ると、そこに彼はいなかった。
下を見ると、彼はいた。
横たわっていた。
腹から、血を流して。
何が起こったのか、理解できなかった。
その時、オレの頬に冷たい水が当たった。
水は、オレ達をどんどん濡らしていく。
それを雨だと認識するのに、やけに時間がかかった。
周りにいた人は、濡れるまいとばらばらに散っていく。
そんな中、オレとコイツだけは、雨に打たれていた。
そっと彼の手に触れる。
ぞっとするほど、冷たかった。
どこかから、救急車のサイレンが聞こえる気がする。
オレの頬に、1粒の雫が伝った。
これは果たして、雨が涙か___。