そう、俺は叫んだ。沈みゆく夕日に貶されるように、弟たちの反応は酷いものだった。
傍からみたら、俺は相当追い詰められていたんだと思う。
完璧な5つ子の影をぼーっと眺めながら夕日が沈みゆくのを見ていた。
すると、こちらに近づいてくる気配がある。誰だろうか。
兄弟ではないだろうな。俺は、意を決して前を見上げた。目の前に立っていたのは________
嗚呼、迎えに来てくれたのか?そう思うよりも先に、恐怖が芽生えた。
なぜここに来るのか。俺は、必要ないのだろう?
と、言いかけたその時
俺は驚いた。驚きを隠せずにいると
それを、わざわざ俺の元へ謝りに来てくれたというのか?
十四松はうっすら目に涙を浮かべていた。
嗚呼、弟たちを泣かせてしまうなんて。俺は不甲斐ないなぁ。
思わず口にしてしまった言葉を弟たちはとても驚いていた。
そういうところが優しいんだよ。だから、僕たちはああいうことしちゃうんだ。
こんなこと、ほんとはいけないのに…ごめんなさい。
そうか、そうか。俺は、優しいのか。なんでも包み込んであげられるのか。
でも…それは______俺をいいように扱っているだけなんじゃ_
そのような台詞が喉まででかかったのを、飲み込んだ。
いやだ。帰りたくない。俺は…あの家には帰りたくない。
また裏切られるに決まってるさ。
嗚呼、そんな顔をしないでくれ。
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ただいま。
本当なら、帰ってきたくなかった。
なぜなら…
トド松から冷たい一言が放たれる。
俺は泣き出してしまった。
その中で、繋いできた兄弟愛の何かが千切れた。
プツリ。
俺が言おうとした言葉をチョロ松が代わりに言ってくれた。
そのとき、少しの間喧嘩をしていた。
そんなこと、しなくてもいいのになぁ。でも、嬉しいなぁ。
こんなことが…いつまでも続くといいのになあ。
おいごらクソ長男。な、なんだよ、少し冗談言っただけだろぉ?!
もうやめてよぉ!!十四松、続いて_____
やめろよ。もう見てらんない。それ以上言うな。
こんなに兄思いの弟を持って
俺は幸せだぜ。
でも…こんな幸せになっちゃいけない。
嗚呼、皆、本当に
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カラまっちゃーん。゚(゚´Д`゚)゚。