「緑谷くん!見て下さい私の新しいベイビーを!」
「おお、大きいね。…次はどんなの作ったの?」
「フフフ、このベイビーは人を転移させることが出来るんです!!」
「転移!?凄いや!もしそれが可能なら救助に掛る時間やヒーローが移動に使う時間だって短縮されて沢山の人が助けられるよ!」
「まだ試作段階ですから取り敢えずこの手袋を……」
「え?ちょ、ちょっと発目さん!!待っ……!!」
発目がボタンを押すと共にドッカーーーーンという爆発音が室内に響き渡った。煙を吸い込んでしまった緑谷達はゲホゲホ、と咳をした。遠くの方から「発目ーーーーーーー!!!!!!」というパワーローダーの怒号が聞こえる。
「失敗しました!」
「ゴホッ…け、煙が凄、い………?」
「おい、発目。今月で何回目だ!……ああ?これは…」
煙が室内に取り付けられた換気扇に巻かれて外へ排出され、視界がクリアになり、発目の機械へ目を向けると、そこには3人の少年が横たわっていた。どうやら、発目の機械が成功して連れてきてしまったらしい。パワーローダーが急いで保健室へ連れていき、この事を好調である根津に報告した。本来なら急いで帰さなければならないが、それはされずにいた。理由としては、本人が気絶しているのと、腰に携えていた刀が関係していた。刀を回収しようとして金髪少年__善逸へ手を伸ばした途端、バシッと手を弾き返され、シィィィィィという不思議な音を立てながら刀へ手を添える。戦闘になるか、という所で気絶していた1人が起きた。
「…ここは……ッ善逸!起きろ、相手は人だ!」
「フガッ…あれ、ここは…?」
「伊之助、起きてくれ!」
「ああん…?誰だこいつら」
「急に刀を向けてしまいすみません。こちらに敵意はありませんのでどうか構えをといてくれませんか?」
「…いや、こちらこそごめんよ!君達はどこから来たんだい?格好を見るに一般人ではないが、ヒーローではなさそうだね」
「ね、鼠の妖怪!!?」
「失礼だね!」
「はっ!すみません!」
「素直なのはいい事さ!」
「えっと……その、ひーろー?というのではありません」
「というかひーろーって聞いた事ないけど…」
「なんだそれ!美味いのか?」
「美味しくはないと思うよ」
「待て、ヒーローを知らない?それは本当か」
今まで沈黙していた相澤が口を開く。嘘をついたら許さない、と睨む。それにビクッと大袈裟なくらい反応した善逸が泣き喚く。
「イヤァァァァァァァァァァ!!なんだよ本当に知らないよぉ!!!なんだよひーろーって!!!うわぁぁぁぁあめっちゃ睨まれてるよぅ助けてたぁんじろぉぉぉぉぉぉーーーー!!!!!!」
「善逸うるさいぞ。あ、コラッ!引っ付かないでくれ!」
「うるせぇぞ弱味噌!!!!」
「そうだよどうせ俺は弱味噌だよ!!だから炭治郎俺を守ってよぉ!!!!!」
「2人とも静かに!あの人に迷惑がかかるだろう!すみません。さっきの質問ですが、俺達は本当にひーろーを知りません。その、ここがどこだか教えてくれませんか?」
「確かに嘘はついていない様だね。ここは雄英高校さ!僕は校長の根津だ。そこにいるのは教師の相澤くんだよ。リカバリーガールの治癒は必要なさそうだね!」
「飴ちゃんお食べ」
「ありがとうございます、えっと、りかばりぃがーる?さん」
「雄英高校?聞いた事ないけど…」
「ゆーえい?こーこー?どこだそれ!」
「高校…教師と言っていたから寺子屋だろうか?」
「多分そうなんじゃないの?」
「……というか、見るからにハイカラだな…あの、すみません。今は大正何年ですか?」
「大正…?いや、今は○○○年だよ」
「はぁぁぁぁぁ!?え、嘘でしょ嘘すぎない!?俺ら未来に来たって事!?」
「未来ぃ?つか俺ら任務に向かってたはずだろ。なんで未来なんかにいんだよ!!」
「伊之助、俺を叩かないでくれ。……えっと、俺達は帰れるんですか…?」
「わからない…が、来る方法があるなら必ず帰る方法もある。元はと言えばこちらの不手際でこちらに来てしまったんだ。きちんと元の時代へ帰してみせるさ!」
「はい、ありがとうございます!」
終わり^^
突然書きたくなったので書きました。続きがあるかどうかは知りません( ᐛ )
コメント
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な ぜ 伸 び な い ! ?