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あ、そろそろおばさんが来る時間だ。
いつも2時半ぐらいになると、おばさんが家に来る。
母親が他界前日に面倒を見てもらう人を雇っていたそうだ。
そのおばさんは遠くから来て、この環境にも慣れてないはずが、とても優しく、僕の元気が無い心を少しでも明るくしてくれる。
そんなおばさんと過ごしていると、だんだん涙が出る。
母親にそっくりな人だった。
お母さんだと思ってもいいくらい優しかった。
でも、おばさんももう58ぐらいなので、寿命や、認知症のリスクもある事が唯一不安だった。
インターホン「ピンポーン ピンポーン」
巴亜「あ、おばさんだ」
おばさんは、何故かいつもインターホンを2回連続で鳴らす。だからか来たらとても分かりやすい。
すぐに扉を開けると、おばさんがいつもより沢山荷物を持ってきた。とっても重たそうな荷物なのに、ニコニコしている。
おばさんにその荷物の中を聞くと、どうやら日記帳と、写真集があった。
日記には名前が書いてあり、そこには、
阿町寛美 と書いてあった。それは母の名前であり、母の日記帳だった。
11月1日
あと2ヶ月で子供の誕生日、頑張ってお金を貯めよう、
2月28日
明日は息子の誕生日、沢山お金を使おう。
2月28日が最後の日記だった。