3話:5次試験が始まります
ピロリロリン
図書館の奥にあるとある一室でコーヒーを飲みながら読書をしている静かな空間の中、響く一つの音。それが誰からのメッセージかを確認する為に栞を挟み左手を携帯へ伸ばす。
「えーっと、、、リッポーさんか」
4次試験試験管のリッポーからのメールと言えば1つしかない。
どうも、トラブルはありませんか?
現在4次試験が終了し、飛行船で其方に向かってます。もう時期着陸し、バスで直ぐですので待機宜しくお願いします。
4次試験終了のメール。そしてこれから自らが行う試験が始まるという事だ。
うわぁ、、、めっちゃ緊張する、、、一応ハンター協会の人に急いで服とウィッグとメイクセットは用意して貰ったし、やるか、、、
サラサラで切り揃えられた銀髪は黒い髪に、上品でふんわりとした白シャツと黒いコルセットパンツは真っ黒で上質なスーツ、そしてメイクやテープを使いつり上がった目を垂れさせ、下がった眉を上げ、明るく可愛らしいピンクな唇は落ち着いた淡い赤みブラウンへと変わった。黒手袋はどうやら外さないようだ。
「さて、こんなものかな。偽名は、、、」
脳裏に刻まれた昨日の会話が再生される。
__「僕はヒソカ♤」
「ニーナです」
「ニーナでいっか」
偽名はニーナに決まった。
「第5時試験試験管を努めさせて頂きます。ニーナです。これから5次試験を開始致します。ルールは簡単です。」
5次試験ルールブック
5次試験は簡潔にいえば頭を使う試験です。配られた問題用紙に答えを書くという簡単なもの。分からないものは図書館内にある本から探し書き抜きます。個人戦でも団体戦でもありません。カンニングは可です。脳を使って効率的に問題用紙を埋めて提出をすれば合格です。
此方はそんな5次試験を受ける際の注意点・禁止事項です。此方を破った場合は即失格です。
ルール1:本を破いたり濡らしたり、粗末に扱う事は禁止です。
ルール2:図書館内での暴行等は禁止です。尚図書館外での暴行等は問題ありません。
ルール3:図書館内を汚す行為は禁止です。
ルール4:図書館内にあるパソコン等を使用し目的に沿った書物を検索するのは禁止です。自力で探しましょう。
ルール5:問題用紙を破いてはいけません。問題用紙は1人1枚でそれ以上はありません。他人の問題用紙を破いた場合た破いた者が失格となり破かれた者は合格。無理矢理破らされた場合も同じで失格です。
結論から言えば試験会場の図書館と、本や家具を汚したり壊したりしなければ問題ありません。
「尚、今話した事をまとめたルールブックが机に人数分置いてあります。1人1つ持っていてください。」
「5次試験、開始」
そう言い放ったと共に受験生達は問題用紙の置いてある机へと歩み寄る。
さて、僕はさっきの読書の続きとでも行こうかな。僕はあくまでも答え合わせ、受験生の監視はハンター協会の人達に任せてあるし、大丈夫でしょ。
ー2時間後ー
そろそろ行こうかな。
様子を見に行って最初に目に飛び込んできたのは地獄絵図だった。
大体が数冊開かれた本と、問題用紙とペンとともに受験生が机に突っ伏している。まあ想定内だけどね。
そういえば、ええっとヒソカだっけ?あの人はどうだろ?
「?」
居ない、、、
__「やあ♤」
「どうも」
探していれば斜め右の本棚からひょっこりと出てきたヒソカ、特に変わった様子は無い。
「どうですか?」
ヒソカ「ぜーんぜん♧」
「本は何冊ほど開きました?」
ヒソカ「17かな♧」
「まだまだですね」
ヒソカ「どういうこと?」
「頑張ってください」
ヒソカ「ああ、そういう事ね♡」
「頑張ってください」
ヒソカ「意外と優しい所もあるね♤興奮してきた♡」
「この試験の結果は私の手の中にある事をお忘れなく。」
ヒソカ「分かってるよ♧」
「では」
なにあいつ、めちゃくちゃ嫌、もう嫌、全員合格でいいから帰りたい!カルトと本読んだりしたい!もうやだ!なんであんな変態と居なきゃなんだよ!意味分かんないわ!
、、、一旦落ち着こうか、こんな怒っても意味ないし。
そういえばイルミとキルアは何処に居るんだろ
かなり間が空いてしまい申し訳ありません。これからも遅筆ながらマイペースに書いていきます。皆様のコメントやいいね、ましてや視聴回数を見るだけでも気分が昂ります。
これからも何卒、宜しくお願いします。
ー次回 弟が成長してた。ー