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キーンコーンカーンコーン
掃除も地獄の五時限目も終わりみんな鞄をもって教室を出ていっている。
(あいつ、生意気のくせに授業態度はいいんだよな…ムカつく…)
🐹「…テヒョナ…」
🐯「なんですか?」
🐹「うわっ、急に出てくるなよ!ドキッと…」
(あ、ヤバイ。要らんこと言った。)
🐯「ドキッと…なんですか?」
テヒョナのきれいな口がにやっと動く。
(こいつ、わかってて言わせようとしてるな?)
🐹「…えぇーと、ド、ドンキーコングになりそうなぐらいびっくりした!!!」
(俺のバカ~!もっとましなのあっただろ!ドキンちゃんになりそうなぐらいびっくりしたとか!!…いや、これもおかしいか…)
🐯「フフっ、ヒョン、嘘下手っぴなんですね。」
🐹「うっ、嘘じゃねーし!!本当にゴリラになりそうだったし!」
🐯「んーでも、ヒョンはゴリラっていうより可愛いハムスターみたいですよ?」
(なっ、こいつ!また恥ずかしいことをのうのと!)
🐹「俺のどこが可愛いんだ!俺は男だぞ!」
🐯「性別関係ないですよ!俺はジニヒョンだから可愛いって思うんです!」
🐹「はぁ!?」
どんどん顔に熱が籠っていく。
(なんで、なんでこいつを目の前にすると言葉につまるんだ!?こいつはただの生意気のクラスメイト!アイツにとっての俺もそんな感じだろう。ん?ただのクラスメイトに可愛いなんて言うか?女の子だったらまだしも。てか、俺も何で男に可愛いなんて言われても照れるんだよ!!おかしい!!こいつが転校してきてから(今日だけど)俺、おかしくなってる!!)
🐹「で?なんのようだ?」
🐯「へっ?ヒョンが俺のこと呼んだんじゃないですか!」
🐹「は?お前のこと呼んでねぇけど。」
🐯「いや、呼びましたよ!テヒョナっていったじゃないですか!」
🐹「あっ!あぁ、あれはだなぁ、ただ呟いただけだ。」
🐯「どうして?」
🐹「そりゃあテヒョナのこと考えてたからだよ?」
🐯「えっ?」
🐹「うん?」
(あ、俺今、めちゃくちゃ恥ずかしいこといった?)
🐯「へぇーそうだったんですかぁ。ヒョンはそんなに俺のこと考えてたんですね~」
🐹「いや、生意気だなぁとか、ムカつくやつだなぁとかしか考えてないから!!」
🐯「でも俺のこと考えてくれてたんですよね?」
🐹「…あぁそうだよ!なんか文句あんのか!!」
🐯「いいえ。凄く嬉しいです。」
口を四角にしながら笑うテヒョナは宝石みたいだった。えっ?ダイヤモンドですか?地中から掘り起こされましたか?綺麗すぎません?同じ人間ですか?
🐯「ジニヒョン?」
🐹「…俺もう帰る。あっ、もしかして、一緒に帰ろうとか言うんじゃないだろうな!」
🐯「あったり前じゃないですか!俺は毎日、ジニヒョンと帰るつもりですよ!って言いたいところですけど俺、部活あるんです。」
🐹「えっ?お前、今日転校してきたばっかなのに何でもう部活入ってんの?」
🐯「あぁ、正確に言うと入部届けを出しにいくんです。」
🐹「そうなのか。入るって決めてたのか?その部活。」
🐯「んー決めてたっていうか決まったっていうか。」
🐹「誘われたの?」
🐯「いいえ。自主的にです。」
🐹「そっか、じゃあお前とは帰れねぇのか。」
🐯「寂しいですか?」
🐹「はっ?!んなわけあるかい!!」
🐯「ひひっ、それじゃあ行ってきますね!部活ない日は一緒に帰りましょう!」
🐹「おう!」
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🐔「あっついねぇ~今日も。」
🐹「だなぁ。」
🐔「そういえばテヒョンくんは?一緒に帰ろうって言われなかったの?」
🐹「あぁ、テヒョンは入部届け出しにいくって。」
🐔「へぇ。何部って?」
🐹「えぇーと…あ、聞いてない。」
🐔「えっ?!嘘でしょ?!」
🐹「わりーわりー。ん~でもテヒョナのことだしバスケとかサッカーとか運動部だろ。」
🐔「案外、吹部かもよ?」
🐹「…確かに…それも一理ある。」
🐔「てか、テヒョンくんってマジ、イケメンだよね。」
🐹「それな。何食べたらあんな薔薇みたいな顔になるんだろうな。」
🐔「それに身長も高いしね!」
🐹「ありゃあモテるわな。」
🐔「あんなにイケメンだしもしかしたらbtsに入るかもね!!六人目って!!」
🐹「いやぁ~それはないだろ。それにしても何であんなイケメンなのに俺らなんかとつるむんだろうな。」
🐹「アコはまだ陽キャよりだからわかるけど俺なんかもろ陰キャじゃん。ただ物好きなだけなのか、良い奴なのか。もしかして、俺のこと引き立て役と思ってるとか。」
🐔「ジナ、」
🐹「まぁ確かによくあったからなぁ。俺を利用して自分のよさを目立ちようとするやつ。必要とされてるだけありがたいけどさぁ。でもちょっとは俺にも人権を与えてやっても良いと思うけどね。」
🐔「…ジナ」
🐹「俺には取り柄ないし?ロン毛(そういう設定)だからって理由で謎に不潔よばわりされるし?もぉ~俺のことなんだと思ってるんだって感じ!顔は良い方だと勝手に思ってるけどさぁ。愛想悪いし優しくないし勉強も運動も平均レベルだし。なんかザ、普通の映画の中のモブキャラって感じだよなぁ。」
🐔「ジナ!!」
アコがむぎゅっと俺の頬を両手で押さえると自分の顔の目の前に俺の顔を持ってきた。つまり俺の顔は今、アコの顔の目の前にある。
🐹「にゃ、にゃに!?これ、はにゃしじゅらいんでふけど(な、なに!?これ、話しづらいんですけど。)」
🐔「ジナはネガティブすぎ!!確かにジナは面倒くさいし謎にプライドあるし強がりだしそのわりには得意なものはないし!」
🐹「ありゃためていわりぇるときじゅちゅくんだけど。(改めて言われると傷つくんだけど。)」
🐔「それでもジナは一人の人間!!私の親友!!私、親友侮辱されるのすんごい嫌なんですけど!!それがジナ本人だとしても!!次そんなネガティブなこといったら一発殴るからね!!」
🐹「……………………………」
(お前、良いこと言うじゃねーか。ただのうるっせぇ腐女子だと思ってたわ。)
🐹「わかっちゃ。(わかった。)」
🐹「にょまえに、はらくておはにゃせ!!(の前に、早く手を離せ!!)」
🐔「うわっ!!ごめんごめん!!」
🐹「ったく、ほっぺがはち切れるかと思ったわ………………でも、ありがと…」
🐔「へへっ、どういたしまして!」
🐹「…アコ!本屋寄ってかね?」
🐔「おお!良いね!新作bl本が出てるかもね!!」
🐹「そうだな!あっ、そういえば、俺が最近かしたbl本はどうだ?面白いだろ?」
🐔「あぁ、あれめっちゃ面白い!初っぱなから過激っていうのが少しびっくりしたけど。」
🐹「でもあの感じがまた結構萌えるよな!!」
🐔「そう!そうなんだよ!他のとはちょっと世界線が違うのがまた良いよねぇ!」
🐹「そうそう!てか、お前が貸してくれたオメガバのやつもめっちゃよかったぞ!」
🐔「でしょ!オメガバはさぁ、攻めがドSになるのが良いよねぇ!!」
🐹「わかる!!発情期が来て誘い受けってのがまた良いよなぁ。」
🐔「あぁ、もうそのとうりだよ!!」
なんで、べらべら話しているうちに本屋についてしまっていた。次の日、本屋に気持ち悪い男女二人組がいた、と噂になったんだとかならなかったんだとか。
第三話放課後 終わり
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