ーー…暗く、冷たな静音が続く部屋、そんな部屋で私は歓喜に満ち溢れていた。
🇬🇧あぁ、貴方が昔、私から離れていってしまった時はとても悲しかった、でも今ようやく、私の元に帰って来てくれましたね…
私は隣で眠る愛し子の顔を撫でる。
🇬🇧…それにしても、貴方は本当に大きくなりましたね、こんなに大きくなって、私は嬉しい限りです
私は頬をほこらばせた。
暫く会えていなかっただけに、こんなに大きくなってくれれば、親であれば誰だってこんなに嬉しい事はない。
私はゆっくりと眠る子の首にガブっと噛み付いた。
噛み付いた箇所以外にも、沢山の噛み跡が息子の肌に残っている。
🇬🇧でも…やはり久しぶりに貴方に“お父さん“と呼ばれた時はとても興奮しましたね、また沢山言って欲しいです…
でも…と、イギリスはアメリカの手を握る。
🇬🇧これからはまた一緒に過ごせるのでまた沢山言ってくれるから別に良いです
…スゥ、スゥと、アメリカの小さく消える寝息が優しく感じる。
私はソッとアメリカの額にキスを落とした。
🇬🇧…それにしても行為中、アメリカが何度も呼んでいた“日本“さんは誰なんですかね…?付き合っていたりするのでしょうか?アメリカは私だけのものなのに…
何かが込み上げてくる気持ちになるのを抑え、私は立ち上がった。
一度会ってみたい。
そう思った後は行動が早かった。
ーー…今は春。
暖かい風が優しく肌に当たって気持ちいい。
そんなある日に、私は探しに探してアメリカが何度も呼んでいた日本さんを見つけた。
白い肌に落ち着く気持ちの良い声。
同性とは思えない可愛らしい容姿。
確かにアメリカが堕ちても合点がつく男だった。
私は口を開け、黙って立ち尽くしていた。
だがアメリカが堕ちた事に立ち尽くしていた訳ではない。
私は別の理由で言葉を出せずにいた。
私は…あの”日本“を知っている。
私の口がゆっくりと開く。
🇬🇧…日帝…?
私の声は優しい風に乗せられ、フッと消えていってしまった。
『終』
コメント
4件
日本くんの行先予想: 1,アメリカ諸共ブリカスに堕ちる 2,嫉妬に狂ったブリカスに○される 3,何とかブリカスを宥めてハッピーエンドへ移行(可能性はほぼゼロ)
好きっす💙❤️