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誰も知らない、高嶺の花の裏側3
第122話 〚変わった、あと〛
― 澪視点 ―
放課後。
先生が言った。
「今日は、一人じゃなくていい」
理由は、
聞かなかった。
海翔が、
一緒だった。
放送室。
機械の音。
いつもの作業。
それだけのはずなのに。
――流れてきた。
◇
助かっている未来。
誰も入ってこない。
誰も、
近づけない。
放送室の前。
立っている影。
三つ。
軽い空気。
普通の立ち方。
鏡を気にする仕草。
(……陽翔くん)
一瞬で、
分かる。
“察してる”。
海翔の友達。
三人。
守っている。
声を出さずに。
◇
「……っ」
頭が、
ずきっとした。
耳鳴り。
急に、
大きくなる。
(変わった……)
未来が。
怖い映像は、
来なかった。
代わりに――
重い音だけ。
助かった、
その反動。
私は、
机に手をつく。
海翔が、
すぐ横にいる。
何も聞かない。
ただ、
距離を保ったまま。
(先生……)
今日の配置。
一人じゃない判断。
全部、
繋がっている。
未来を
見たわけじゃないのに。
変わると、
分かっていたみたいに。
耳鳴りは、
しばらく続いた。
でも。
怖くは、
なかった。
助かった未来が、
ちゃんと現実になったから。
私は、
小さく息を吐く。
――守られている。
それが、
今の“答え”だった。