[鬼ごっこ終了~!お疲れ様。で、今から友達と殺し合いしてもらおうかな~!]
こいつ、何いってんだ。友達?ふざけんなアホ。
[友達となった仲だ。殺し合おう]
デスゲームなんて、ゲーム要素0だな。こんなゲームをして、死ぬのか。
つまんねぇ。くそつまんねぇよ。だいたい死ぬゲームなんて、ゲームじゃない。殺し合いは、人を殺す恐ろしい代物。ゲームなんて言葉であらわすな。
[おい!!放送バカ!てでこいこらぁ!その面かせや!]
[はいはい。やぁ!元気かい?デスゲームの司会を務めている、ハルアオです。アオちゃんとでも呼んで~☆]
[誰が呼ぶものか]
極めて低い声をだしたつもりだ。
ハルアオは苦虫を潰してしまったような顔をした。
[へー。ならいいよ。3人で殺し合いするからさ。それで満足?]
[わかった!わかった!アオちゃん!殺し合いはよくないぞ!]
人間、死ぬのはやはり怖いものなんだな。
これほどまでに死にたくないって思ってしまう。
ハルアオはさっきと打って変わって微笑んだ。
[よろしい!それでこそあなた!んじゃ、アオちゃん忙しいから~☆]
まるで忍者のように煙を巻きながら消えやがった。
ハルアオか。いい名前してやがる。
[おい、殺し合いなんてやめようぜ]
[いいぞ。ハルアオが許してくれんならね]
春風が妙に生暖かい、春という季節だった。
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