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純情ミリグラム ドスゴー・シグゴー 依存 死ネタ レイプあり

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2024年04月05日

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「シグマ君!!!!」

私達は同僚であるゴーゴリに苦手と言っておきながら、

初恋を奪われてしまっていた。

よく明るく話し掛けてくれて

太陽の様に微笑み掛けてくれる君が何よりも大好きだった

ゴーゴリはヒョードルが好きで

ヒョードルもゴーゴリが好きだと知っておきながら、諦められなかった


周りに馴染めない私に、初めて話し掛けて来てくれた時

そして、あの時。

私はどんな気持ちだったか判るか


結局どう足掻こうが恋人にも何にもなれない

軽々しい言葉であしらわれて終ってしまうあどけなさを、


眼の前に他の何よりも群を抜いて大切な人が居るのに、

指先一つ動かせず、傍観するだけの地獄を



23時59分、

天空カジノも営業終了時間となり施設・監視カメラの点検を行っていた頃だった。

コンコンと控えめなノック音が聞こえて来た為顔を上げた

こんな夜中に訪ねてくるのなんてたった一人しかいないが、

まさか彼奴にノックをするくらいのプライバシーがあるとは、

そう感心している間に待ちきれないのか扉を開けて入って来る

「僕、もうちょっとで死ぬんだ

だからさ何でも好きにしていいよ」

私はゴーゴリの方へ振り向く。

どうせ冗談だろう。と軽く受け流しふっと笑って見せる

「嘘だろ。またそうやって私を揶揄おうとして、全く、」

しかし、彼奴はちっとも笑ってなんていなくて真剣に此方を見つめていた。

「嘘じゃないよ。冗談と思うなら、試してみてよ」

ふと時計を見ると何時の間にか12時を上回っていて、ゴーゴリに半信半疑で問い掛ける

「そんな非道い事。幾ら苦手なお前相手でもないだろ

こんな冗談やめて、さっさとかえ」

「別に、良いよ、誰に何をされても

全部どうでもいいから」

「は?」

その言葉を聞いて冗談だと言い放つ私を

ゴーゴリは不思議そうに見つめて、そういった。

「何?痛いよ」

私は椅子から身を乗り出し、此奴の肩を掴んだがその反応は変わることはなかった

、、、、、、、それにしても、いくらもうすぐ死ぬからって、こんな簡単にゴーゴリを手放すか?

「取り敢えず、自宅に帰れ

任務もあるだろう?

、、、まさか、、、、家を売ったのか?」

案の定、その悪い感は全て的中した様で

こくこくと控えめにゴーゴリが頷いた。

なんてことだ、

「はぁ、しょうがないな。

一晩くらいは泊めてやる」

ぱあっと瞳を輝かせたゴーゴリが此方を見つめる

その姿は、正に何も知らない幼気な、夢見る少年だった。

天空カジノの管理人室の更に奥の隠し部屋。

そこは普通に暮らせる様になっており、家具が充実している

「私はシャワーを浴びてくるから先に寝てろ」

すっかり安心しきったのか猫のように丸くなり、ベッドで眠った

可愛らしいその様子に少し、唇が緩む

「ふふ、行ってくる」


それにしても、何故私の元に訊ねてきたのだろうか。

突然の出来事で頭が回らなかった分

今冷静に考えてみると、何処か違和感がある

だが、無理に詮索するのも良い事とは言えないし

何かしら触れられたくない事もあるのだろう、と自分に言い聞かせた。


ベッドにはゴーゴリが眠っているし二人が寝れる程の大きさはなく、質素なので

隣のソファーに横たわり、眠りに着いた


寝ている最中、密かにがさごそと何かが蠢いているかの様な、物音が微かに聞こえた。

が、数日間真艫に睡眠を取れていなかったのもあり、

気にすること無く、其の儘に眠ってしまった。

「ゴーゴリ?」

改めて朝になり目覚めると其処にはゴーゴリは居らず、ベッドも綺麗に整えられてあった

「はぁ、、、、、ほんと、自由な奴だな。」

苦手な相手、だった筈なのに、

何故か、胸の奥が何処か苦しい



「支配人?支配人!!」

「嗚呼、すまない」

また、ぼーっとしてしまった

此処のとこ、この様な日々が続いているのは

意味深な言葉を残し、失踪してもう3ヶ月経つゴーゴリのせいだろう。

こんな調子だからなのか従業員だけではなく、

お客様迄も、私のことを心配してくれて、

そのおかげか。

何時もより少しだけ早く業務を終える事が出来た。

眠ろうにもやけに目が冴えていて眠れない為、

少しだけでも身体を動かそうと思い

天空カジノ内を見回りも兼ねて散歩する事にした

清掃スタッフ達が丁寧に細かいところまで隅々掃除してくれているから埃一つ無く、

見回りと言ってもどれもこれも余り近寄って見る程の物ではなかった。

何をしようが彼への思いを一時でも忘れられることはなく、只々無謀な時間が過ぎていった。

嫌い、大嫌いと何度も言い聞かせていたとしても

更に彼への想いは膨れ上がるばかりで、もうどうしようもなかった



23時15分

「な、、、、、、、、、、」

何かの言葉を言い掛けた彼が唇をぎゅと噛み締める

「おい。何処に行っていたんだ?急に居なくなって、」

彼は押し黙り、目線を逸らす

「そうか、お前は黙るんだな」

その刹那ゴーゴリの身体には鈍い痛みが迸った

ヒリヒリと傷む頬は林檎の様に真っ赤に腫れ上がり、

初雪の様に純白な肌に対して主張が激しく、また其れがより私の奥底に本能的に眠っていたキュートアグレッションと

犯したい。監禁して自分だけの物にしたいと云う独占欲と

愛情と支配欲がぐちゃぐちゃに混ざり合って何もかも、全てが解らなくなる。

カーペットの床には三つ編みに纏められていたのが解け、ばらばらに散らばったアッシュシルバーが扇状に広がる

「痛、」

名のある巨匠が手に縒りをかけて作り上げたかの様な、整った顔が、彼自身の男ながらに華奢な腕で隠される。

そんな事を気にもせずに、

野獣の様に本能が赴くまま。彼の肌を暴く

「、、、、、愛している」


深夜2時

散々彼を抱きつぶした後、そのまま気絶した様に

ピクリとも動かなくなった

そんな彼を抱きかかえ、支配人室の奥の小部屋へと脚を運び、

まるで赤子を扱う様に丁寧にそっとベッドに寝かせた

ふと汗をかいた後というのを思い出し、シャワーを浴びに行く。

ゴーゴリの身体も洗ってやろうと思ったが気絶状態の人一人、

しかも成人男性の身体を支えながら洗うなんて出来ないと諦めた。


何故3ヶ月も来てくれなかったのだろうか。

まさか、ゴーゴリの身に何かあったのでは?

と答えも解らず、勘繰ってしまう

信じたくはないが、めちゃくちゃに搔き回されたような感情は激化してゆくばかりで

自分だけの物にしたいという欲望が、

どうしても抑えられない

でもあんな事をした自分にもう嫌いだと言われる可能性は充分過ぎる程あった。

結局何も分からず、憂鬱な儘シャワー室をでて、自室へと戻る。

扉を開けると、まさに今逃げようとしていたのか目の前にゴーゴリがいた

酷く怯えた様子で

小動物のように

赦しを乞う罪人のように

此方を見つめる瞳は黒く濁っていて、

それはまるで、今の私が他の誰かに似ていて、その姿に重ねられていると言っているようなものだった

「何、やってるんだ、もしかして逃げるつもりなのか、?

お前も私を捨てるんだな、」

「いや、ちが、」

、、、、、、、ヒョードルと付き合っているのに、

私を弄んで楽しいか?

「嫌か?そうか。」

ならもう、死ぬしかないな。




「ゴーゴリさん、こんなところにいたんですね」

「あ、、、、、、ぅ、が、」

「ほら、戻りましょう

貴方は僕のものなんですから。」


助けを求め、地面に転がる彼を揺さぶろうと返事はなかった。







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