「っいっ…ぁああッ♡」
突然の強い快感に抑える暇もなく声が出て
それと同時に身体がビクンッと無意識に跳ねる。
「ぅ…んっ…♡テセ…ウス…?♡」
確かにテセウスの言う通り、恐怖心が消えた。
その快感に自分の脳が混乱したおかげで。
「お前が指で感じていたところさ…ほら♡」
そんな様子の自分を見ておそらく可愛いなと思いながら笑っているのだろう。
軽くニヤつき様子を伺うとそのままニュートの腹の中をごりごりと鳴らす。
「待っ…ぁあッ♡だめっ♡そこ触らないでっ♡」
自分でも驚くほどの声が出る。
だがそんな声が出ていることを今は知っている暇がない。
「っふ…♡んんっ♡だめっ…♡」
確かに気持ちいいのだが、ニュートはそれをどうしても止めたいと思っている。
「なぜだ?ここを触るたびにこんなに締めつけてるのに…」
「いやっ♡んっ♡指より…全然…っ違う…っあぁ♡感じすぎてっやだっ♡止めてよぉっ♡」
「可愛い…♡」
何度同じ事を言おうと、その一言で一蹴されてしまう。
「っぅ…ぁあッ…♡」
そうして次の抵抗の言葉を考えている間にもさっきの愛撫よりも遥かに強い快感が身体に畳み掛ける。
「だっ…め♡んぅっ♡テセウスっ…ぅ♡」
本当にやめられると困るのは自分でもわかっているはずなのに、気持ちよさのあまり
嫌だのとだめだのと自然とそういう言葉が出てきてしまう。
もしかすると優しい兄はこの言葉を間に受けて本当に中断してしまうかもしれない…
と不安さえよぎり始めたその時、低い声がその思考を止める。
「ニュート…本当に?♡」
「っ…え…」
「本当に嫌ならこんなに締めつけないはずだが?」
兄はそう言って口角を僅かに上げると、より一層激しく刺激し始めた。
「ッあ!?♡やっ…ぁあだめっ♡」
またそんな言葉が出てしまうが
「身体は気持ちいいって言ってるぞ…♡」
兄は既にわかっていたようだ
これらの言葉は全て、止めてほしくて言っているわけではないことを。
「もうやらっ…♡んんっ♡怖いっ…気持ちいいよぉ…♡」
快感のあまり脳が溶けてしまいそう…
そうして頭の中が気持ちいいという感情に埋め尽くされたと思いきや
突然奥から何かが迫ってくる。
「っぁ…あッ♡んッ…っ…♡」
その何かとはなにか、その正体はわかっているが
明らかに先程とは段違いだ。
強まる快感と並行して、息が詰まっていく。
「ん…大丈夫かニュート?」
異常を察知したテセウスは少しペースを落とす。
「っん…♡えっ…えっと…♡」
これを言うのはあまりにも恥ずかしいが、お互い初めてなので何もわからないため黙っているわけにもいかない。
出張から帰った兄を迎え入れた時からこの瞬間まで、毎秒と言えるほど緊張していたが
その中でも一番と言えるほどの勇気を振り絞りその一言を伝える。
「テっテセウス…っはぁ…♡僕もう…イくかも…♡」
それを聞いたテセウスは、軽く目を見開く。
「っ僕ので…イくのか…」
「う…んっ♡だから…ゆっくりしなくても…いいよっ…♡」
それはつまり、このまま兄のソレでイかせて欲しい
と言ったようなものだ。
数秒後その事に気付いたニュートは、改めて自分の言った言葉に対して悶えそうになってしまう。
「このままいくからなっ…」
そんなニュートをよそに
テセウスはペースを戻す、それどころか早まった。
「!ぁあッ♡やっ♡」
今から迎えるものは、先程の兄の指で感じた…
自分の指でも何度も感じたはずのところでの絶頂
そのはずなのに迫り来る波は何か全く違うものに感じる。
「はぁっ♡んぁ♡っう♡」
自分でも声が大きくなっていくのがわかる。
これが兄に聞かれていると思うととても恥ずかしい。
それにやっぱり怖い…だが今更そう思っていようともう目の前に迫っていた。
「あっ…♡だめッ…う…んぅッ〜〜〜♡」
その瞬間ニュートは何も考えることができなかった。
声を上げただ身体を震わせていた。
「っ…ぅ…♡…はぁっ♡はぁっ♡」
だが気づけばただ詰まった呼吸が激しく繰り返していることだけが、イく前から今の記憶として残っていた。
「…ん…♡はぁ…♡」
テセウスは達したばかりで脱力しきっているニュートの顔を覗き込み一言。
「…気持ちよかったか?」
その質問に少し遅れてからニュートは答える。
「…ぁ…うん…♡気持ちいい…よ…はぁ♡」
まだ呼吸が整わず、口をぽっかりと開けているニュートを見てテセウスはまたニヤリと笑う。
「よかった、これで僕のもので気持ち良くさせてあげられる事がわかったよ」
そう言って優しく微笑むと、また動き出した。
コメント
1件