🌟「冬弥、少し話がある」
真剣な表情でそう伝えた司先輩に困惑しながら、俺は答えた
☕️「は、はい。なんでしょうか」
🌟「…冬弥は」
🌟「まだ咲希が好きなのか?」
☕️「…ッ」
胸がギュッと締め付けられた感じがした
ずっと隠していたつもりだった
司先輩には、お見通しなのだな
☕️「…はい」
🌟「やっぱりか…」
司先輩は頭を抱えた
☕️「すみません。でも付き合おうなんて考えてないんです
咲希さんは…」
🌟「好きな人がいる、だろう?」
☕️「…は、い?」
🌟「小学生の時、ある日から咲希が容姿を気にするようになったんだ。誰かに可愛いと思って欲しいみたいだった
…だが、もう何年も前の話だ。初恋の相手をそこまで引きずっているとも思えん」
だがな、と司先輩は続けた
🌟「冬弥に咲希はやらん」
☕️「…え」
🎹「ごめん!待たせちゃった」
トイレから戻ってきた咲希さんに驚き、話を止める
🌟「全然待っていないぞ!」
さっきの真剣な顔が嘘のように、いつもの司先輩に戻った
🎹「じゃあ冬弥くん!クレーンゲームのコツ、教えて!」
☕️「は、はい。行きましょうか…」
『お前に咲希はやらん』
…一体、どういうことだろうか
☕️「はい。そこから押し込んで…」
🎹「…す、すご〜い!!ほんとに取れちゃった!」
🌟「冬弥は教えるのも上手いんだな!」
☕️「ありがとうございます。司先輩
…お役に立ててよかったです。咲希さん」
🎹「冬弥くんのおかげだよ〜ありがとう!あ、なんかお礼に奢らせてよ」
☕️「そ、そんなの悪いですよ」
🎹「いいの〜!ほら行くよ!お兄ちゃんも」
🌟「…あぁ」
喫茶店
🎹「チョコレートフラペチーノとアイスコーヒー、それから…お兄ちゃんは?」
🌟「オレはさっき自販機で麦茶を買ったから大丈夫だぞ」
🎹「わかった!じゃあ以上で」
「かしこまりました。少々お待ちください」
☕️「本当に良かったんですか?」
咲希さんに本当にお金を払わせてしまった
…お礼とは言っていたが、やはり遠慮しておくべきだっただろうか
「アイスコーヒーのお客様〜」
🎹「いいの!ほら冬弥くんの呼ばれたよ!」
そう言いながら背中を押され、これは何を言っても聞かない時のだな、と思い観念した
雑貨屋
🎹「ねぇ冬弥くんみてみて!猫のペアキーホルダーだって!」
目を輝かせて俺に見せてきたのは、紺色でジト目の猫と黄色でぱっちりした目の猫のペアキーホルダーだった
🎹「ほらこっちの紺色の子とか、冬弥くんっぽくて可愛いと思って!」
確かに、どことなく雰囲気が似ているような気がする
☕️「…では、この黄色い方は咲希さんですね、そっくりです」
🎹「え〜?そうかなぁ…」
☕️「でも、いいんですか?司先輩とじゃなくて」
🎹「お兄ちゃんとのお揃いはたくさんあるし
…アタシ、今日は冬弥くんとお揃いがいいな」
ダメ?と聞いてくる彼女を目の前に、断ることができなかった
☕️「…では、会計してきますね」
🎹「えっ、アタシがやりたいって言ったんだしアタシが…せめて半分とか」
☕️「いえ、これは」
咲希さんの方を振り返って言った
☕️「今日、たくさん楽しませていただいたお礼です」
🎹「…!ありがとう、冬弥くん」
今日買ったキーホルダーは、俺が黄色い方、咲希さんが紺色の方をカバンにつけた
☕️「良かったんですか?そっちで」
🎹「えへへ、ずっと冬弥くんといるみたいでいいな〜って!」
☕️「…そう、ですか」
反則だ、あんなの
電車
🌟「今日は楽しかったな!改めて、誘ってくれてありがとう咲希!」
ありがとうございます、と司先輩に続いて言った
🎹「アタシこそ、一緒に行ってくれてありがとう!楽しかったよ!」
車内でアナウンスが響き、もう降りる駅だと気づく
☕️「…あ、ここの駅ですね。ではまた」
🌟「あぁ!また学校でな冬弥!」
🎹「また遊ぼうね、冬弥くん!」
静かに2人に手を振り、俺は電車を降りた
驚くこともあったが、とても楽しい時間だった
俺のカバンについた猫が、買った当初より可愛く見えた
俺は猫の頭を軽く撫で、駅を後にした
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