テラーノベル
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少しして、雨が強くなってきた。
フロントガラスを叩く雨音も大きくなり、風まで出てきた。
傘を差していても肩が少し濡れる。
それでも話していたかった私は、その場を離れられずにいた。
すると颯太さんが私を見て言った。
「あと10分くらいしか話せないかもだけど、車乗る?」
私の頭は、さっきの間接キス事件で既にキャパオーバーだった。
そんな状態で車に乗る?
二人きりの空間に?
無理だ。
絶対無理だ。
そう思った。
でも雨はどんどん強くなる。
「いや、大丈夫です。」
一応そう答えた。
本当は大丈夫じゃなかった。
雨じゃなくて、自分の心臓が。
すると颯太さんは笑いながら言った。
「乗りな、乗りな。」
まるで断られるなんて最初から思っていないような口調だった。
私は少し迷ったあと、小さく頷く。
そして、まんまと助手席のドアを開けた。
ドアを閉めた瞬間、雨音が遠くなる。
颯太さんと二人だけの空間。
その事実を意識した瞬間、自分の心臓が大きく跳ねた。
緊張していた。
すごく。
でも、それだけは絶対に悟られたくなかった。
だから私は必死に、いつも通りの顔を作った。
まほ🤪💎@ペア画中
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油味噌
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コメント
1件
うわ、もう心臓バクバクしながら読んだよ……。雨音が遠くなるあの瞬間、“二人きりの閉じた空間”っていう特別感がぐっと来た。颯太さんの「乗りな」が押し付けがましくなくて、でも有無を言わせない優しさがあって、それで主人公がまんまと乗っちゃう流れ、すごく自然でいいな。心臓の音を悟られたくないっていう必死さ、すごく共感する。