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「弥奈(やな)が好きなのに杏葉(あずは)も大切で! 杏葉のほうが気になって! 宗次郎(そうじろう)には逃げるなって、自分と向き合えって殴られて! 隼(はやと)も透子(とおこ)もちゃんと考えろって達観してるし!」
空太(くうた)は弥奈に背を向け、足元にあった缶を思い切り蹴とばした。
「僕もみんなも意味わかんないよ!」
地面に落ちた缶は、カララランと転がる。
「やっと、空太くんの心の声を聞けた」
空太の背中に、弥奈はコツンと額をあてた。
「逃げてもいいよ。でも、逃げるなら逃げるって自分で決めて? それが私からのお願い……なんて、いつもお願いしてばっかだね」
弥奈はクスクスと笑い、空太の背中には小さな揺れが伝わってくる。
「手紙にも書いたけど、私はいつでも空太くんの味方だよ」
小さな声。
でも、胸の奥まで響いた。
「空太くんが自分を嫌いになっても、私は空太くんの味方だから…**********************
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