⚠︎ pkmnZA 未プレイの方は少しネタバレあるかもです。giくん夢です。
2人でカフェに行くだけの話
今日もZホテル、202号室に私の目覚まし時計の音が鳴り響く。
10回ほどその音を繰り返し聞いただろうか、やっと体を起こし、洗面台の前に立つ。
歯を磨いて、洗顔して、髪を結い終わる頃、部屋のドアからノック音が聞こえる。
「はーい」
短く答えて、ドアノブに手をかけ、開ける、
「おはよう、ルーシャ。昨晩はよく寝れた?」
最近毎朝のように、私が起きているかの確認か、部屋に来てくれるガイがドアの前には立っていた。
「そこそこ、……正直まだ寝れる。」
そんな私の答えに、ガイは「あははっ、ルーシャらしいな」と笑いをこぼす。
「あ、そうだ。ルーシャ、今日空いてるか?」
「空いてる。けど…?」
「いいカフェ見つけてさ、行く?」
そう問われ、問答無用と言わんばかりに私は即座に答える
「行く、待って、荷物だけちょっと整理してくから」
「じゃあロビーで待ってるからな」
ガイにはよくいろんなカフェに連れて行ってもらっている。私がカフェラテが好きなのを知ってから、ガイはこうやって誘ってくれるようになった。
正直申し訳ない気持ちがあるのは本当だ、でも、誘われたら行ってしまうのが私なのだからしょうがない。
必要最低限をポーチに詰め、最後に姿見で服を整えて、部屋を出てエレベーターに乗る。
アンティークで溢れているホテルZ、私はそんな空気感がどうも落ち着いた。
初めてガイに会って、連れてこられてきた当初は慣れなかったが、今となっては安心できる場所になった。
エレベーターが一階、ロビーにつき、私はエレベーターから降りる。
ガイは、いつも座っている椅子に座っていた。
背後から差し込む光で、どうもいつもよりキラキラして見える。どうしてミアレの人ってこう顔がいいんだ、と毎度毎度思う。
「ガイ、お待たせ。」
「全然待ってねーよ、行こうか」
ガイにドアを開けられ、外に出る。
落ち着いた暗めのホテルの中から、急に明るい外に出て、日光がやけに眩しくて、目を伏せる。
「眩しい?」
そう言うガイの手には、折りたたみの日傘が握られていた。
いつの間に…と思ったが、とりあえず受け取り、日傘をさす。
「ありがと、」
「どういたしまして、お嬢様〜」
ホテルから歩いて数十分。
街の外れに、ある一軒のお洒落なカフェが佇んでいた。
「凄いね、こういうとこどうやって見つけてんの?」
「散歩がてらで見つけてるんだよ」
ガイに通され、カフェの中に入る。
落ち着いた雰囲気で、ホテルZのようなアンティーク多めの内装だ。
店員さんに案内され、窓辺の席に通される。
窓から差し込む光がちょうどよくカーテンで薄くなり、私も目が潰れずに済みそうだとか呑気なことを考える。
店員さんから渡されたメニューを開き、ペラペラとページをめくる。
「ルーシャはやっぱりカフェラテか?」
今まで私もガイも黙っていたので、急に耳に入る彼の声に、パッとメニューを見ていた顔を上げる。
「まぁ…、このパンケーキも美味しそうだなって、思ってたんよ。」
私は開いていたページある期間限定と書かれたいちごのパンケーキを指差す。
「食べる?今日も奢るけど」
「え、いや、たまには私が…」
「たまには私が奢るよ」と言いかけたところを、ガイに口の前に人差し指を出され、止められる。
「お嬢さんに払わせるのは、ダメだからな」
そう言って頬を緩めるガイ。
こんなことされちゃあ世の中の女は普通に落ちるのでは?などの考えが浮かんで、私の頬も緩む。
「今度お礼させてね、」
と言うと、彼は「楽しみにしてる」と笑った。
結局私は、ガイの言葉に甘えさせてもらって、いちごのパンケーキとカフェラテをご馳走になった。
「あのカフェの料理すごく美味しかった、ありがとう。ガイ」
「どういたしまして、またルーシャが好きそうなカフェ見つけたら誘うよ」
そのとき、ガイのスマホロトムの着信音が鳴る。
「あ、悪い、用事できたわ。ホテルまで着いて行ってやれたらよかったんだけどな」
「気にしないでよ、私もちょっと散歩して帰るからさ。」
「そうか…、じゃあ。またな」
「また後でね」
コメント
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てえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえてえ
giくん絶対どっかで「お嬢様」とか言い出しそうだと思って…、(願望)