「神様の癖にちっとも幸福運んでくれないじゃない。勝手にこの家に住み込んでる癖に……」
…ゲス顔というのは、この事だろうか。
「貴方になにが分かるっていうの。俺は悪くない。 」
そういうと、俺に触れようと、殴ろうとしてきた。幽霊なもんで触れることできないくせに。
俺の姿は、佐倉のお母さん以外見えていないようだった。
… はは、ほんと、いい気味だ…
「おい、一人で、何しているんだ…」
「……座敷わらしがおるって噂だったが、 結局何も変わらなかったな」
「佐倉と、仲良くさせたのが悪かった…」
「幸せ運ぶって知ってたから、やった行為なのに」
「ほんと…不幸しか運んでくれないじゃない」
こそこそと話しているんだろうが、うるさく耳につく。ああ、辞めてしまいたい
佐倉と、出会わなければ良かったのか
……佐倉、俺はお前が好きだった。いや、今でも
好きだ
「殿、この人は。」
「わたくしの守護神です。彼は 少し疲れていますので、お静かに」
「ゆっくり、お眠りを。わたくしの神様」
そういって、新之丞は俺の頭を、自分の膝に乗せ
頭を撫でていた
俺みたいな、バケモンにこんな優しくできる新之丞に少し甘えていた。
あぁ……ここはとても暖かいな。新之丞が傷付くぐらいなら、俺は死んでも敵わないのに…
どうして世界は、それを許してくれないのだろうか
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!