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店の買い手もつき妹達も遠くの親戚が迎えにきた
辰哉 これで一人か…
店を売った金で長屋に部屋を借り暮らし始めるが
辰哉 なんで毎日来るんだよ
照 一人じゃ淋しいだろ?
辰哉 んな事ねえよ
何をする訳でもなく人んちに来てゴロゴロしてる
辰哉 お前跡取りだろ?こんな事してていいのか?
照 俺だってなりたい訳じゃない、だがこの街には必要だから、ならない訳にはいかないんだ
ヤクザもんだが街の用心棒でもある岩本組
慕われてはいるが恨みも買っている
照 ここにいる時はただの照なんだよ
辰哉 そうか…
あの時照が俺に口付け惚れてると言った
だがその後はそれに触れず、こうして俺の部屋で
寝転んでるだけ
辰哉 なあ照、前に俺に惚れてるって言ったのは本当なのか?
照 本当だ
辰哉 じゃあなんでその後は何も言わないんだ?
照 惚れてるから何も言えないんだよ
辰哉 どういう事だよ
照 お前はカタギだ、俺とは住む世界が違うんだ
確かに照はヤクザの跡取り、命を狙われる事も多いらしい
照 惚れてるからこそ、危険な世界に巻き込みたく無いんだよ
辰哉 そうか…
それ以上何も聞く事は出来なかった
花火の日が近づく頃照が来なくなった
辰哉 そういや街の見回りとか忙しくしてたな
毎年岩本組は花火に浮かれ暴れたりする奴等を
取り押さえたりしていた
辰哉 今年は一人で見るんだな…
いつも家族皆んなで並んで見ていた花火
面倒だと行くのを渋っていたが妹達に手を引かれ連れて行かれてた
辰哉 幸せだったな…
そして花火の日がきた
一人で見るのも嫌だから長屋でゴロゴロと過ごす
辰哉 長屋の奴等も見に行ったんだな
いつも騒がしい周りが静まりかえり更に寂しさが増してゆく
ウトウトとしていると何か外で話し声が聞こえる
「ここか?」
「若頭が入り浸ってた、多分奴の女だ」
若頭?照の事か?女?何の事だ?
ガラッと音がすると数人の男が押し入ってきた
辰哉 誰だっ!!
「ここに女はいないのか!?」
辰哉 何言ってる、ここには俺一人だ
照の女がいると思っていたらしい男達が動揺する
だが
「奴の知り合いならなんでもいい、連れてけ」
数人の男達に囲まれあっという間に手を縛られ
担がれる
辰哉 なんだよっ!!俺をどうするつもりだ!!
「岩本組の若頭は邪魔なんだよ、お前は人質だ」
人質?俺が照を危険に晒す?
そんなの御免だ
辰哉 離せっ、俺なんか人質にもならねぇよっ!
暴れる俺を殴る男
最初の花火の音が聞こえた気がした
担がれ外に連れ出された時
照 辰哉〜!!
辰哉 照…来るな…
男達に担がれた俺を見た照が刀を構え向かって来る
「一人で何が出来る!殺れ!!」
5人の男を相手にやり合う照
悪党に目を付けられるだけあって強い
「岩本〜、刀を捨てろ!コイツを殺すぞ!!」
俺を地面に降ろし 首に刀をあて叫ぶ男
チリっと走る痛み
ポトリと刀を落とす照
辰哉 何やってんだ!俺なんかどうでもいいから
照 ごめん、辰哉…俺のせいで…
力無く笑う照
そんな顔すな…
俺は刀を当てている男の足に思い切り噛み付いた
「痛え!!何するコイツ!!」
男が俺を思い切り蹴飛ばす
辰哉 照!!今だ!!
照 お前等〜!!
瞬時に走り出した照の拳が男を吹き飛ばす
男が持っていた刀を拾い残りの男達を切り捨てる
辰哉 お前…凄えな…
照 辰哉のおかげだ…すまない…俺のせいで…
俺の首から流れる血に青ざめる
辰哉 助かったんだからいいんだよ
最後の大輪の花火があがった時照に口付けられた
コメント
2件
ひか〜💛 愛するふっか💜を守れて良かったねぇ やっぱ2人は一緒にいないとだわ✨ 守れるもんも守れなくなるもん
まじで照の「惚れてるから何も言えない」ってセリフに心臓持ってかれた…重いのに優しくて、でも巻き込みたくなくて。最後の花火の下であの口づけ、やっと繋がった感じがして涙出そうになった😭💞