テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Yura💎🪽
59
#べりーぐっど読んでみて
いちご@受験生
340
229
『報われないのは俺のせいなの?』
⚠︎︎ATTENTION⚠︎︎
・青桃、黒白、青赤、後に水赤
・オメガバパロ
・謎設定
・不正確な和訳
Are you reday to bet ──── ?
Ladies and Gentlemen!
Thank you for waiting for us.
───皆様、お待たせいたしました!
Welcome to the bar
“Irregular Dice”.
───バー“Irregular Dice”へようこそ
Hope you’ll have a crazy fun
party night with us.
───今夜は私たちと、クレイジーで楽しいパーティーの夜を過ごしましょう
Please let us know if you need
any assistance.
───何かお手伝いが必要な際は、いつでもお声がけください
Let’s just enjoy this precious 4 hours journey with us.
───さあ、この貴重な4時間の旅を共に楽しみましょう
See you later ───── .
────それでは、また後ほど
桃)⋯ここ?本当にこの店なの?
白)おん!ここやで!!
桃)え、いや、だって⋯ここは⋯⋯
ここは、働く者は皆エリートなα属性の男性だというとんでもない噂のある、男なら誰もが知る“あのゲイバー”だ。
桃)⋯⋯⋯⋯⋯。
白)ん?どないしたん?
桃)⋯男に二言はないもんね、うん。何でもないよ。元はと言えば俺が悪いんだし、仕方ない⋯⋯よね。
同じ大学の同じサークルで、1日の大半を共に過ごしている親友──初兎ちゃん──との勝負に負け、挙句の果てには必死に心を落ち着かせる己が酷く惨めで哀れだ。
俺がここまでこの類いの店に足を踏み入れることを避ける理由。それは⋯⋯
俺がΩのC───つまり人類の最底辺───ランクの体質だからである。対して初兎ちゃんはΩのA。俺と比べれば、第2の性で苦労した経験は少ないだろう。
白)ま、気に入らんかったら今回が最初で最後の来店にすればええんやからさ!負けたのはないちゃんなんやし、今日は付き合ってくれへん?お願いっ⋯!!
桃)元からそのつもりだよ、
桃)⋯これが絶対、最初で最後⋯⋯。
俺は別に番になりたくないわけではなく、運命の番は自分で探し出して、素敵な出会い方をしたいというロマン満載の願望に従っているだけなのである。
*カランカラン───*
白)悠くーん!友だち連れてきた!
桃)え゙っ、いや、ちょ⋯
?)ほーん、君が初兎の⋯⋯。
黒)俺は悠佑。よろしゅうな
桃)ぁ、は⋯はい⋯⋯っ、
これはまずい。物凄くα特有のオーラの影響を受けている気がする、というか受けている。なぜ初兎ちゃんは平常心を保っていられるのだろう。俺はこんなに心臓がバクバクして、頬が紅潮して、立っていることもままならないというのに⋯⋯。
?)あれ?新規のお客さんじゃん!
?)初兎ちゃんがこの子連れてきてくれたの!?そっかぁ⋯“偉い子”だね♡
白)ふふ、せやろ?
桃)っ⋯⋯⋯、
これ、やばいやつだ。偉い子というワードの対象は初兎ちゃんだったのに、その言葉に俺の体も反応してしまっている。
?)⋯君、大丈夫?
桃)っあ、はい⋯大丈夫、です、
赤)⋯⋯俺はりうら。いつでも指名してくれていいからね。無理しないで
?)流石、あの初兎ちゃんが選んだだけあるね!国宝級に“可愛い”っ♡
桃)っ、やめ⋯やめてください、⸝⸝
赤)ほとけっち、やめて
水)ちぇ。つまんないのー。
赤)⋯薬とか飲んでるよね?
桃)はい、朝晩2錠飲んで⋯⋯あ。
桃)夜の分⋯まだ飲んでない⋯、
赤)なら早く飲みな。こんな場所でヒート起こしたら、君死んじゃうよ。
桃)はい⋯ありがとうございます、
今日は『やけにヒートに関して詳しいりうらさん』と『黒長髪でクールな悠佑さん』と『躊躇わず甘い言葉を口にするほとけさん』の3人しかいないのだろうか。それならまだ耐えられそうだ。
それにしてもりうらさんは、どうしてここまでΩの性質に詳しいのだろう。この店で働く人は皆αであるはずなのに。
白)⋯⋯あれ?まろちゃんは?
黒)まろなら奥におるはずやで。
赤)じゃあ俺が呼んでくるよ
水)行ってらっしゃーい!
桃)まろちゃん⋯⋯って誰、?
白)まろちゃんはな、ここの────
?)おい待て、押すな!俺は今日9時からの出勤予定だったんやぞ?
赤)いやいや⋯新規さんを蔑ろにして裏で休むとか有り得ないから。
?)新規?⋯⋯⋯あ、
桃)っ、ぁ⋯⋯。
赤)⋯え、?何⋯何なの2人して、
赤)もしかして知り合い?
青)いや⋯知らん、初対面。やけど⋯
桃)⋯貴方は⋯⋯、
目が合った瞬間にわかった。
本能だった。
桃)貴方こそが⋯
青)君が⋯⋯!
“俺の運命の番だ”⋯と────。
〜Bar・Irregular Diceで明かす夜〜
《CHARACTERS》
◎ないこ(21)
初兎と同じ大学に通っている。ΩのC。普通の恋愛をしたことがない。
◎いふーまろー(24)
エリートでクールな振る舞いをする反面、酒に弱い。αのC。恋愛経験は豊富。
◎初兎(21)
ないこと同じ大学に通っている。ΩのA。悠佑と番いたいと思っている。
◎悠佑ーあにきー(25)
自他共に認めるおかんキャラ。αのA。バーで働く後輩たちの関係性に敏感。
◎りうら(自称20)
大学に通いながら奨学金返済のために働いている。自称αのC。プライド高め。
◎ほとけーいむー(20)
同上。αのB。容姿や声からはやわらかい印象を受けるが、実はドS。
Let’s bet on this love ──── .
青)⋯ほーん。ないこっていうんやね、君の名前。女の子みたいやな、笑
桃)馬鹿にしないでくださいよ⋯⋯、
桃)あと今みたいに“にこっ”てしないでください⋯今の俺、余裕ないから⋯。
青)⋯⋯へぇー⋯?笑
桃)だからっ⋯その顔が、!!⸝⸝
青)んふ。かわええ奴、笑
桃)っ⋯⋯⋯はぁ、⸝⸝⸝
こんなことになるなら、まろを指名しなければよかった。いや、こうなることは予想がついていた。だが体が勝手に動いていたのだ。“運命の番と離れるな”と。
白)かんぱーい!
黒)乾杯
水)イッキいっちゃいますか〜?
赤)そのノリやめろっていつも言ってるじゃん、馬鹿。しょにだを大事にして
白)優しいなぁりうちゃんは♪
黒)んなめろいこと言うても、初兎はそう簡単にはオトせないからな。
赤)別に狙ってないし。勝手に番っとけよこのバカップルが⋯⋯。
水)りうちゃん、初兎ちゃんは常連さんだけど立場としてはお客様だよ⋯
赤)知るか
向こうのテーブルでは、初兎ちゃんを中心に4人で楽しそうに乾杯している。
一方で俺は、楽しい⋯⋯というよりも、焦りが心の大部分を占めている。
だってこの人といると、なんだかおかしくなってしまいそうだから。
桃)まぁでも⋯よく考えたらこんなの初めてだし、これが運命なのかどうか判断し難くないですか⋯⋯?
桃)自分の人生が大きく左右するのに、直感に頼って決める!⋯⋯ってわけにもいきませんし。αがいっぱいいて体がおかしくなっただけの可能性だって⋯⋯
青)⋯信じられへんなら、俺が確信させてやるよ。俺たちは運命なんやって
桃)今から閉店までの4時間足らずで?そんなのどうやって⋯⋯。
青)え?もう来店してくれへんの?
桃)⋯は?当たり前じゃないですか。
桃)こんなに落ち着かない場所、二度と来たくないですよ。初兎ちゃんにはちょっと申し訳ないけど⋯⋯、
青)えぇ⋯?運命なのに?
桃)だからそれが信じられないんだって言ってるじゃないですか⋯!!
青)んー⋯。
青)俺は君と番になりたいって本気で思っとる。でも君はそれが信じられない⋯、
青)ほんなら、俺と勝負せん?
青)負けた方は、勝った方の要望に素直に従う⋯⋯これでどうやろか。
桃)⋯⋯⋯ああ、やってやるよ
青)チェックメイト。
桃)また負けたぁ~~⋯っ、もぉ、泣
桃)もっかい、もっかいやらせて⋯?
青)すっかり酔っ払っとるやん、笑
青)次で4回目やで?もうやめとこ?ないこが仰山損するだけやから
桃)やぁだ⋯っ番なんてやだぁ、!泣
青)そんなに嫌なん⋯?なんで?
桃)だって、だって⋯ぅ、っ泣
青)⋯⋯とりま落ち着こか。
常連客が連れてきた新規──ないこ──と目が会う度に自覚する。“嗚呼、この人こそが俺の運命の番相手だ”と。
本人はそれを認めたくない様子だが、薄々勘づいているのだろう。だからこんなに泣きじゃくっているのだ。
⋯⋯酒に弱いとこ、俺にそっくり。
こういう奴を見ると、賭け事をする時は酒を控える癖をつけたのは正しい判断だったなと改めて思う。
白)おら!全ベットした僕の勝ちや!
黒)うわぁ⋯負けてもうた、悔しい⋯
赤)わざとらし⋯。
黒)しっ。黙れ
白)じゃあ⋯約束通り、僕の言うことを 受け入れてくれるんよな?
黒)⋯当たり前やろ、約束やからな。
白)⋯⋯僕と、番になってくれますか
黒)⋯ああ、もちろんや。
白)っ⋯⋯!!ほんま!?✧*。
白)それ本気?信じてええの!?
黒)ずっとお前の傍にいる、これ以上にないほどお前を満たしてやると誓う。
黒)好き、大好き。この世の誰よりも
*ギュッ⋯*
白)⋯っ、僕も⋯大好き、泣
水)わぁっ⋯!おめでとー!!
赤)末永くお幸せにね、2人とも。
白)おん、ありがとっ!泣
黒)今までありがとうな、皆。
客と番になる⋯⋯それは、この店から出ていくことを意味する。番になったαからはフェロモンが感じられなくなる。つまり、客が惑わされることがなくなる。
そうなると、どれだけ優秀なαでも商売道具として使い物にならなくなる。だから店側から“切られる”のだ。
黒)客からはギリ合法やけど、俺の立場からは違法で⋯ずっと言えなかった。やからありがとうな、初兎。
白)ん。ぜーんぶわかっとるよ
白)ヒートの時期になったら、イレスタのDMで伝えるから、その⋯来てな、?
黒)ああ。噛まれる準備しとけよ
白)っう⋯はい、⸝⸝
まるで林檎の如く頬を紅色に染めている常連は、こちらの視線に気がつくと、いわゆる“グッドサイン”と満面の笑みを見せつけてきた。
桃)⋯しょう、ちゃん⋯⋯⋯
青)⋯⋯羨ましいん?あいつのことが
桃)いや、別にそんなわけじゃ⋯⋯。
桃)⋯うらやましいよ、ちょっぴりね
青)⋯⋯そ。
桃)⋯これを見せつけるために、おれをさそったのかなぁ⋯ずるいやつ、
青)⋯⋯⋯ムカついてんの?
桃)そりゃあね⋯多少はいらつくよ
桃)おれよりもかるいはずなのに⋯いつもひーとのもんく言っててさ
桃)えーらんくのくせになに言ってんだよって、こっちがもんく言いたいよ⋯
青)⋯ヒート、しんどいタイプなん?
桃)だって、しーらん⋯く⋯⋯あっ、
青)へぇ。Cランクなんや?
桃)い、いや⋯ちが、くて⋯その⋯
青)隠さんくてもええよ?俺もCやし
桃)⋯⋯へ⋯?
青)⋯そんなに驚くことでもないやろ笑
桃)だ、だって⋯まろ、フェロモン?オーラ?がすごいからてっきり⋯⋯
青)そんなこと人から言われた経験、考えてみれば一度もないなぁ⋯。
青)なんでないこだけ俺のフェロモン感じやすいんやろか。不思議やなぁ?笑
桃)⋯⋯っ!この策士めっ⋯、⸝⸝
青)はは、笑
桃)⋯わかった、認めるよ⋯あんたがおれの運命のひとだってこと。
桃)でも、まだ番う気はないから。そこだけはかんちがいしないでよね
青)ああ。流石にそこまで自惚れた輩ではないからな、俺も。
桃)⋯じゃあね。おれ、でろんでろんのしょーちゃんつれて帰るから。
青)⋯⋯また、来てくれるんよね?
桃)⋯⋯⋯⋯⋯。
桃)⋯考えとく
青)ん。ありがとな
その後、テンション高めの酔っ払い2人は俺たちの助けも借りながら何とか会計を済ませ、店を後にしていった。
・・・・・・
水)よかったねぇ、あにき!!
赤)長年の願望、ようやく叶ったね。
黒)長年って言うても⋯この恋を自覚してから1年足らずやけどな、笑
青)ばかうさぎにあにき奪われたぁ〜
黒)1ミリも心惜しく思っとらんくせによう言うわ、この嘘つきが笑
青)あにきには言われたくないわ!
青)まじもんの嘘つきやからこの店にずっと残れたんやろうが、笑
黒)⋯まあな。やから、俺がここからいなくなった後のりうらだけが心配や
赤)え、りうらが⋯?
黒)⋯素直とか正直とか、別にそういうわけやないけどさ。上手な嘘の吐き方をりうらはまだわかってないみたいやから
黒)上手くやれよ、俺がいなくても。
赤)⋯⋯うん。元からそのつもり。
黒)そんじゃ、今日は解散!
水)やっと寝れる〜!!
解散はしたが、今日の店閉め担当の俺とまろだけはまだ帰宅できずにいた。
赤)⋯ねぇ、まろ。
青)⋯⋯なんや
赤)まろはさ、りうらもいつか⋯運命の人を見つけられると思う?
青)⋯んー、“弱み握られて強制的にセフレにされる雑魚”を卒業しない限りは無理なんやない?当たり前やけど。
赤)チッ⋯ほんといい性格してんね
青)そりゃどーも。
赤)⋯仮にまろがないくんと番ったら、俺は誰を頼ればいいんだよ⋯⋯。
青)⋯⋯自分で相手探すしかないやろ
青)少なくとも、第2の性を偽っとる間は相手なんて現れないやろうけどな。
赤)⋯⋯⋯⋯。
赤)⋯まろ、明日オフだよね
青)おん。せやけど
赤)⋯⋯明日ヒートがくるって言ったら、俺の相手してくれる?笑
青)⋯関係迫ったんが俺でよかったな
赤)んふ、さんきゅ。
君はきっと、知る由もないのだろう。目の前で運命だと思っていた人が奪われて、それでも平常心を保って接客する義務があった俺の気持ちを。
弱みを握られて関係を迫られた時だって、本当は恐怖なんて感じていなくて、寧ろ好都合だと考えていたことを。
赤)⋯⋯あーあ、枯れちゃった。
赤)この恋はずっと続くって⋯勝手にそれを信じてた浅はかな俺が悪いよね
⋯⋯ねぇ、まろは知らないでしょ。
あの子よりずっと君のことに詳しくて、誰よりも近くにいた俺でも、運命の番には敵わないってこと。
赤)報われないのは俺のせいなの?あゝ、今すぐ君の愛を買わせてよ⋯。
もう気づいた時には遅すぎた。貴方を信じていた俺が馬鹿だったのだ。
赤)⋯もう大嫌いだ、あんな奴。あいつは世界で一番ずる賢い────
【LIAR】𝐄𝐍𝐃.
こういうタイトル回収好きなんよね
魔法使いパロのやつに飽きた時に逃げる用の気まぐれ連載ですよろしくね🙄
コメント
1件
読み終えました……めちゃくちゃ良かったです。 冒頭のゲイバーの賑わいと、ないこさんの内心の震えが対照的で、一気に引き込まれました。りうらさんの「薬飲みな」の台詞が伏線的に効いてるし、まろとの“目が合った瞬間の運命の番”演出、ド直球なのに胸がざわつきますね。タイトル回収の「LIAR」が、りうらの独白で効いてくる構成も憎い。Ω C同士でフェロモン感じやすいって設定、後々効いてきそうで楽しみです。短いのにギュッと詰まってた。続き、めっちゃ気になります。