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新連載です。
20–年の彼らを描く物語。
これはら、全てフィクションです。
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20–年
近年著しく、世界的にAIの発展が大きく見られるようにっている。
まるで人間のような見た目をした、AIさえも
容易に作られてしまった。
難しい計算や会話、身の回りのお世話まで簡単にやりこなしてしまう。
完璧と言えてしまう存在だ。
莉犬「完璧…ねぇ、」
少し興味はあるけれど、やっぱりなんとなく怖くって。
いつもあと一歩のところで下がってしまう。
莉犬「散歩しようかなぁ…」
いつもはそんなこと考えもしないけれど、
今日はなんとなく外を歩いてみたい気分だった。
莉犬「うわぁ、最悪だ、」
玄関を出ると、涼しい風と冷たい雨が降っているのが良く見えた。
でも何となく、今日の俺にピッタリなような
そんな気がして、スマホ以外何も持たずに歩き出した。
いつもは見ない風景をよく見れば、世界はまるで移り変ったようにガラリと変わったように思う。
近所にあった公園は小さい子の唯一の遊び場として親しまれていたというのに、
今では大きなビルがたっている。
空には空飛ぶ自動車に、AIと共に歩く親子。
前までは見なかった景色が今では見えるようになっている。
もちろん、見え無くなった景色だって数え切れないほどにあるけれど。
莉犬「はくしゅっ、」
雨風に触れたからだろうか。
体はすぐに敏感になって、身震いしてしまう。
?「風邪、引きますよ」
突然後ろからかけられた。
莉犬「びくっ、」
莉犬「な、なんですか…」
?「体びしょ濡れですよ?」
莉犬「心配してくれてありがとうございます」
莉犬「でも別に風邪ひかないので、じゃあ、」
そう思って、また前を向いて歩き出す。
?「あの、どこ行かれるんですか?」
莉犬「どこでもいいですよね」
?「着いていきたいです」
莉犬「着いてこないでください」
莉犬「迷惑です、」
?「お節介ですか?」
莉犬「はい、」
?「私はAIロボットです」
莉犬「は、?」
目の前のやつが急に自己紹介を始めた。
?「私はあなたをサポートします」
莉犬「うるさい、どっかいって」
?「それは出来ません」
?「私に名前をください」
莉犬「うるっさいなもうッ!」
莉犬「自分で決めればいいでしょ…!」
?「そうでしたね、」
?「私の名前はさとみです」
?「どうぞよろしく」
莉犬「宜しくも何も、もう会わないから、」
さとみ「私はあなたのロボットです」
莉犬「頼んでない」
さとみ「政府からの配給です」
莉犬「そんなのいらない、帰ってよ」
さとみ「できません」
莉犬「何それめんど…マジで帰って」
さとみ「そんなこと言わないでください」
莉犬「うるさいッ…!!」
さとみ「お前めんどくせぇな」
莉犬「は、?」
莉犬「俺からしたら」
莉犬「お前の方がめんどいんだけど」
莉犬「あとさ、知らない人にお前って…」
さとみ「俺は人工AI」
さとみ「お前から全てを学習すんだよ」
さとみ「お前のお名前は?」
莉犬「言うわけないでしょ、」
莉犬「着いてくんなって言ってんだろ、」
さとみ「りいぬ、?莉犬か、!」
さとみ「いい名前じゃん!」
莉犬「な、名前ッ」
さとみ「俺、人工AIなんで〜」
莉犬「ッ…!!」
莉犬「きも、、無理なんだけど、」
こいつは本当によく話すやつで、
どうしようもなくめんどくさくて。
歩いて立ち去るほかなかった。
さとみ「待てってば、」
莉犬「着いてくんなって言っただろ!!」
さとみ「…」
莉犬「俺はお前なんかいらない!」
さとみ「さとみだって」
莉犬「うるさいッ…もう、やめてよ、」
俺は、すとぷりを辞めた。
正式にはすとぷりは解散した。
理由は平均年齢が高くなったことにより、
これ以上続けることが難しいと感じたから。
今ではもう、メンバーと会うことは無いし。
後輩とも会うことは無い。
最古の友である”あいつ”にも…。
すとぷりの中では最年長という立場にいたあいつは、もう50近くの年齢だった。
きっと体力的にも大変だったと思うし。
頑張ってくれたなと今でもよく思う。
あいつは今病院にいると聞いた。
不慮の事故だったそうだ。
幸い、タヒんではおらず、その代わり意識不明の重体との事だった。
なー君やころちゃんは既にお見舞いに行ったとは聞いたが、未だに俺は会えずにいた。
もう、話せないんじゃないかと自覚したくなかったから。