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番外編 じゃがいもの芽には毒がある
札幌side
ああ゛!疲れます!
北海道がフィンランドに行って、国祭りの準備といつもの事務を担当している。
そのせいかとても疲れる。
北海道が普段使っている北海道県庁の一室に足を運んだ。
日差しのいい部屋。
暖かく、僕の全身を包み込む草の匂い。
誰も居ない無人の王座を見つめる。
カタッ
「…!」
この部屋の隣。
物置部屋という名の北海道の居間。
ドアノブに手をかける。
あっちには、北海道の猟銃がある。
実弾も一緒に、
「…知床君、来ていたのですね」
扉の向こうには、
海の目と森の目を持つ少年がいた。
床の間に飾ってある猟銃を抱きしめて壁によたれかかっていた。
「リーダー!違う…コレは!」
すぐ、その綺麗な瞳は覗かせた。
宝石のようにキラキラと光を帯びたその左目は、かの日の北海道の冷気に似た青い澄んだ綺麗な色だ。
「知床君、網走さんはどうしたんですか?」
「知らない!皆んな知床の事心配しすぎなんだよ!」
網走さんは、知床君の護衛をしてくれています。
知床という土地は北海道の果てにあり、その全域が世界遺産である。
そのせいもあるが、この子自身中々の精神年齢の低さと世間知らずが相まって危険なのである。
「…若は元気かな」
知床は寂しそうな顔をした。
「寂しいのですか?」
「全然!寂しくなんかないし!」
知床はムキになって大きな声を上げた。
知床という名前は、アイヌ語で大地の果てという意味だ。
その意味に通じ、僕たち北海道の化身たちが知床とあったのは結構後だ。
それ故に、知床は無知で孤独だった。
そんな霧のかかった島に霧を掻き分け知床の地と心に踏み入った北海道に懐くのは当然の事。
在りし日の記憶
寒い、寒い。
冬に訪れようなんて北海道が言うから。
確かに、地を踏み締めた。
確かに海を渡り、森を踏み締めた。
北海道は何も言わない。
「見えた」
北海道の一言がスーッと入ってきた。
流氷から始まるこの土地に確かに見えた。
最初は、グニャングニャンと不確かな形が人の形を形どるまでそうはかからなかった。
小さな体の化身は俺達いや北海道を見た。
「誰だ」
幼く通った声が聞こえた。
その一言。
声こそ違ってもドキッとした。
似てたから、そっくりだった。
北海道に、北海道を見て形を作ったからか?
それとも、自然に溢れた土地だから、アイヌの自然の化身の北海道と似たのかもしれない。
すぐ、北海道の後ろをヒヨコみたいについて歩いた。
皆んなの所に戻っても、ピヨピヨと後ろをつけて回った。
函館が「若も懐かれるんだな」と言っていたのを覚えてる。
「どうしたの?リーダー。
物思いにふけたかおして」
「あっ、ごめんね」
知床は猟銃を戻した。
「知床君、僕のことも頼っていいんだよ」
「大丈夫!若様が帰ってきた時にいっぱい甘えるの!」
知床は、少し顔を赤くした。
そして、そのままかけて部屋を出ていってしまった。
照れ隠しだろう。
なんでだろうか?
何故、頼ってくれなんだろうか?
僕もこの国の政治に一角を担う化身というのに。
北海道じゃないから?
自然に愛されてないから?
頼りないから?
違う、違う。
僕は、札幌、北海道の都市で
北海道の片割れ。
大丈夫、大丈夫。
そうだよねキョーダイ。