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こんにちは。
いいね数、超えるの早すぎてびっくりしました。
ありがとうございます。
いつもは昼に起きる人間なのですが、偶然トイレに起きてよかったです。
あと、わたし題名つけるの苦手なんですよね。
つけたくてつけてはいるんですが、いつか諦めるかもしれないです。
あ、今回、やっとさのじんとの絡みがあるので、ぜひたのしんでください。
今日のグループ仕事は、雑誌の撮影。
ちなみに、結局家に来たのは朝には少しめんどくさい太智だった。
能天気な、でも空気を読んで周りを気遣ってくれる優しいだいてぃーんのおかげで俺もみんなも本調子を取り戻したので、感謝するとともにやっぱさすがだな、と思う。
昨日のことは他のメンバーも既に聞いているらしく、はじめこそ心配が露骨に見えていたが、俺がなんともないふうに振る舞うのを見てみんなもいつも通りに接してくれる。
雑誌の撮影も、ドラマや映画の演技仕事も、ライブも、どれも同じくらい大切でそこに優劣の差はない。
今日の撮影に向き合うために、太智の存在はとてもありがたかった。
撮影は全員、俺と仁人の年上ペア撮影、太智と舜太と柔太朗の年下トリオ撮影、という順番ですすむ。
そしていまは俺と仁人の撮影が終わり、私服に着替えて3人とスタッフを待っている。
いつもは自分の撮影が終わったらすぐに個人仕事に向かうこともザラだが、運のいいことに今日はこの仕事が終わればオフだった。
────いつもならみんなでご飯とか行くんだけどなあ。
個人仕事が増えている最近、大好きなメンバーと過ごせる時間はなるだけ多く取りたいのが本心ではある。
────行きたかったなあ……。
「…勇斗」
一人で少し傷心に浸っていたところ、ソファで隣に座る仁人に声をかけられた。
「なにー?じんちゃん」
「お前、ほんとに大丈夫か?」
言わなくてもわかる、昨日のことだ。
他のメンバーがそれとなく触れることはあるが、仁人が他人のプライベートな事情に踏み込むのは珍しい。
仁人の中でメンバーの優先順位が少しでも上がったのかと思うと、うれしい。
でも、今は辛い。
今そのことに触れられると、仕事のモードに戻れないくらい限界なんだ。
だから嘘を吐いた。
「まっじでなんもないっ!昨日も結局なんともなかったし、そんな心配されることじゃないのにみんなに迷惑かけて申し訳ないわー、」
それなのに、仁人も察してくれない。
「ほんとは、?今日の勇斗がいつも通りじゃないことくらい、みんな気づいてるから」
うるせえよ。
みんなが気遣ってくれてることもわかってるよ。
もう触れないでくれ、溢れてしまうから。
そう思っても。
「隈もできてるし……辛いときくらい、俺らに甘えてよ」
隈を撫でる親指に、耳の後ろに添えられた指に、ずっと強ばっていた心が解かれて目頭が熱くなる。
「……っ、じん、と…」
泣いちゃダメだって、みんなに迷惑かけるって、わかってるのに。
自分が思っていたよりもずっと、自分は弱くて脆かった。
「勇斗、おいで。大丈夫だから。」
広げられた両腕に吸い込まれて、仁人の肩に顔を埋める。
大人になって久しく感じていなかった他人の温もりが、孤独の恐怖もなにもかもを柔らかく包み込んでくれた。
その安心感に思わず自分の全てを明け渡したくなって、涙が止まらない。
「じんと、ッ、こゎ、こわかったあ…ッ、」
「うん、こわかったよね、」
「、んっ、なんかぁ、どっかにッ、どっかにいるかも、とか、ッおもって、こわくて……っ」
「ん、大丈夫、あとは俺たちがなんとかするから、」
「…ヒグッ、う、……ッ、」
優しく何度も背中を撫でる仁人の手が何故か大きく感じて、もうとっくに全身と共鳴している穏やかな心音と相まって、思考がふわふわする。
「っえ、寝ちゃうの?笑、まあ、昨日も寝れてないんだもんね…」
「……ん、っ」
「……………ふっ、かわい、」
そんな仁人の声は、もう聞こえていなかった。
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