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2 - 言って欲しい

♥

306

2024年12月26日

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勇斗side



あからさまに避けるようになった仁人に腹が立って、2人になったタイミングで楽屋を出る仁人を引き止めた。



「なぁ、あからさまにそうやって避けられると流石の俺も心痛いんだけど。なんで避けんの?」



「いや、別に避けては無い…」



「いや、避けてんだろ。今も2人になったかと思ったらどっか行こうとして」



"俺になんか言いたいことでもあんの?"



言え、言ってしまえと思った。


言ってくれればお前の気持ちを受け止められるのに。


何を躊躇っているのか、俺の期待していたものとは違った。



「別になんもねぇよ」



「へぇ…そうですか。引き止めて悪かったな」



俺はもう半分どうでもよくなって、仁人にこうやって突っかかっている時間よりも柔太朗といることが増えた。


2人のTikTokを開設し、撮影の時はだいたい隣同士でプライベートでもよく話した。


その度に悲しそうに俺を見つめてくる仁人。


ほらお前、そんな顔すんじゃん…


それでもただ見つめてくる仁人を煽るように俺は柔太朗との距離を縮めていった。



ほんと性格悪すぎだろ俺笑…



いつものように柔太朗と楽しく話していると、柔太朗の撮影が回ってきた。


2人きりになったかと思えば、珍しく仁人は楽屋を出ず立った状態で座っている俺を見つめていた。


俺は少しぶっきらぼうに投げかけた。



「なに。なんか言いたいことでもあんの」



すると仁人は静かに涙を流した。


突然のことで焦った俺は仁人の方に寄って慰めるように抱きしめた。



「ごめんごめん…俺の言い方が良くなかったよな。珍しく仁人が避けなかったからびっくりしてさ…怖かったな…」



そして仁人の頬を伝う涙を拭い、今度は優しく言った。



“仁人、俺に言いたいことあるならちゃんと言って?"



すると仁人はなにかを覚悟したように唾を飲み、口を開いた。



「ちゃんと最後まで聞いてくれる…?」



「大丈夫、ちゃんと聞くから」



「俺さ…お前のこと好きなんだよね…でも前のインライの時の質問で、”仕事に支障きたすならなし"って言ってたから、こんな俺のしょうもない気持ち伝えたら勇斗嫌だろうなって」



「うん」



「困らせるくらいならいっそのこと終わらせようって思って距離置こうとしてたんだけど、やっぱり勇斗の笑顔見ると心臓が痛いし、柔太朗と仲良さそうにしてると心臓が締め付けられる。」



「うん」



「なぁ、勇斗。俺お前のこと好きで…好きすぎて苦しい…」




涙を溜めて必死に伝えようとする仁人の姿がこれまでにないくらい愛おしかった。



「やっと言ったか。お前の苦しそうな顔見る度に言わないお前も、そういう顔させてる俺にも腹立ってたんだわ。」



「え…?知ってた…の?」



「お前の考えてることなんて顔見ればわかるし、早く言わねぇかな〜ってずっと待ってた」



安心しきったような表情の仁人を見て、張り詰めていた空気も無くなった。



「あからさまに避けるようになった時は流石に焦ったけど、やっぱお前は俺じゃなきゃだめだし、俺もお前じゃなきゃだめ。」



「俺、勇斗に依存するかもよ」



「別にいいよ。お前ならなんでも受け止めてやるから」



「笑笑そっか」



「ほら、次の撮影仁人だろ?もう準備して行きな?ほんと良かったわまだメイクする前で。泣かせてごめん…」



「うん。勇斗…ありがと。ちゃんと聞いてくれて」



「はいはい」



そうして仁人は楽屋を出た。


こんなにも空気が軽かっただろうか。


俺は再び椅子に座り、密かに思った。




「俺の方が既に依存してるよ」








そうして2人は気持ちを伝え合い、無事結ばれたのでした。




主演:吉田仁人


         佐野勇斗



end.

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コメント

2

ユーザー

これ実写化しねーかなー

ユーザー

初コメ初フォロー失礼します🙇‍♀️🙏 最高すぎます。大号泣です😭

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