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絶望の縁に立たされても
いつでも笑顔を振りまく貴方のことを
私は愛していたのかもしれません
「リズ・センベルト公爵令嬢がご入場です。」
ダンスホールに挙がる黄色い歓声
周りに耳打ちするほかの令嬢
色々な人がいて。
次々にダンスを要求される。
それが私の毎日。
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「お嬢様、起床の時間ですよ。あら、もう起きていらっしゃいましたね。朝食の準備もできていますよ。」
「セリナ、今日はここに朝食を持ってきてもらえる?」
「承知しました。」
今日はお茶会だから
早く食べて準備しないと行けないのに
こんな日に限ってお父様は私をお呼びになるの
「リゼ、お前の婚約相手とのお茶会が急遽決まった。急いで庭園に行け。」
「ですが今日は令嬢達とのお茶会が、……」
「令嬢たちよりお前の婚約者のヒズベルク様の方が大切だろう。文句を言わずに早く向かえ。」
「……はい。」
ルーズ・ヒズベルク様
私の婚約者で王位継承者。
お父様は家系を守るために私に政略結婚を強いた。
こんなの、
嫌なのに。