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デルフィニウムを感じて

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デルフィニウムを感じて

1 - 縛られた生活_1_

♥

22

2025年05月11日

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絶望の縁に立たされても

いつでも笑顔を振りまく貴方のことを

私は愛していたのかもしれません


デルフィニウムを感じて


「リズ・センベルト公爵令嬢がご入場です。」


ダンスホールに挙がる黄色い歓声

周りに耳打ちするほかの令嬢


色々な人がいて。


次々にダンスを要求される。


それが私の毎日。


=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=


「お嬢様、起床の時間ですよ。あら、もう起きていらっしゃいましたね。朝食の準備もできていますよ。」


「セリナ、今日はここに朝食を持ってきてもらえる?」


「承知しました。」


今日はお茶会だから

早く食べて準備しないと行けないのに

こんな日に限ってお父様は私をお呼びになるの





「リズ、お前の婚約相手とのお茶会が急遽決まった。急いで庭園に行け。」


「ですが今日は令嬢達とのお茶会が、……」


「令嬢たちよりお前の婚約者のヒズベルク様の方が大切だろう。文句を言わずに早く向かえ。」


「……はい。」



ルーズ・ヒズベルク様

私の婚約者で王位継承者。

お父様は家系を守るために私に政略結婚を強いた。

こんなの、

嫌なのに。

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