なんか…全部に飽きた。
どうでもいい。
歌もめんどくさい。
辞めちまおうかな。
LINE
彰人「抜ける。3人で超えてくれ。」
杏「え?どういうこと?何かあったの?」
冬弥「返事をしてくれ。どういうことだ彰人。」
こはね「東雲くん?!何かあったなら話聞くよ。」
学校にて
🎧「あ!彰人!昨日のアレどういうこと?!何かあったの?!」
🥞「…」
🎧「ねぇ!無視しないでよ!」
🥞「…」
先生「喧嘩か~?何かあったのか?」
🎧「いや…その」
🥞「先生には関係ないです。」
先生「お…おう。まぁ程々にな。」
🥞「杏。もう着いてくんな。」
🎧「は?!意味わかんない!理由くらい言ってよ!何かあったんでしょ?!」
🥞「…」
☕「白石!それに彰人!何かあったのか?!」
🥞「…」
🎧「…」
🎧「っ…彰人!(大声)」
🥞「ッ…」
🥞「もう来んなって。」
☕「彰人。お願いだ待ってくれ。」
🥞「うるせぇんだよ!もう二度と俺に近づくな!(大声)」
🎧「ッ!!」
🥞「(腹立つ、ほんっとめんどくさい。)」
家
母「ご飯は~?」
🥞「要らねぇ食欲ねぇから」
母「あら…お風呂は?」
🥞「もう入った。」
母「…何かあったなら誰でもいいから話しなさいよ。」
🥞「…」
部屋
どいつもこいつもうるせぇ。俺の邪魔しかしねぇ。
こんなんなら最初から仲間なんて作るんじゃなかった。
元々足を引っ張る荷物だったんだからあんな必死になることねぇのに。
もう腹立つ。腹たってむしゃくしゃする。
あぁ。いっその事嫌いな奴邪魔なやつ全員縁切ろうかな。
なんでこんなにイラつくんだ?
なんでこんなに仲間を捨てたいんだ?
俺はなんで歌ってた?
なんか…どーでもいいな、
朝
母「彰人~。朝よ。」
🥞「…頭いてぇから休む、」
母「あらそう…。学校に連絡しておくから休んでおきなさい。」
🥞「…おう。」
なんでこんなにもやる気が出ない?
前まで着いてた心の火はどこに行った?
あの消えないほどの火はどう消えた?
火には副作用。煙というデメリットがあり俺は心に火をつけた代わりに煙を出して自分から居なくなったんだ。
でも歌だけじゃない。
学校も食べる事も走る事も全てに飽きた…。
ま、なんでもいーか。
母「彰人!」
🥞「…うっせぇんだ。入ってくんなよ。」
母「学校で嫌なことがあったなら母さんに教えて。歌で嫌なことがあったの?」
🥞「全部どうでも良くなったんだ。全部全部全部…なんでもいい。」
母「…1度病院に行きましょ。絵名も連れていくから。」
🥞「…好きにすれば。」
母「…1人で無理しないで。彰人には母さんがついてる。」
🥞「…」
診断されたのはうつ病。
話は聞いてなかった。ただ頷いて聞いてるフリして。
聞いたらきっと自分がいなくなるって分かってた。
母さんは泣いて。絵名も泣いて。
そんで俺は下向いて。
なんも言えない。俺がなんでこんなんになったかなんて俺が1番知りたい。
もちろん学校には行けなくなったし外にも出れなくなった。
薬なんて何個飲んだって治るはずがない。
唯一効いたのは精神安定剤。
俺がパニクった時母さんか絵名が飲ませてくれた。
なりたくてなったわけじゃない。
ただ後悔だけが張り付いて。
もう何も考えたくない。
🎨「今日は来てくれてありがとう。わざわざ予定も合わせてくれて…」
🎧「いえいえ。彰人について…ですよね?」
🎨「そう。その…驚かせちゃうと思うし、彰人の事も責めないで欲しい。」
🐹「東雲くんを責めるつもりなんてありません。どんな理由でも私たちは支えます。」
🎨「ありがとう。彰人はね。」
🎨「うつ病だって。」
🎧🐹☕「?!」
🎨「理由は私も分からない。ただ、彰人自身も理由を自分で分かってない。それにチームを抜けるって言ったのもそれが関係あると思う。」
🎨「ほら、彰人は1人で抱えちゃうから抱えすぎてわかんなくなっちゃったんだと思う。今は全部抱えたもの捨ててまた1から必要なものだけを拾ってるって。ご飯も前まで食べれなかったけど最近は私がスプーンで渡せば食べてくれるようになった。」
☕ 「それって…彰人は戻ってきますよね?」
🎨「それはなんとも言えないかな、。でも彰人は冬弥くん達とまた歌いたいって思ってるはず。」
🎨「ただ今だけは彰人に心の休憩が必要だから休ませてあげて欲しい。次会った時は何も変わらないように接してあげて。」
🐹「分かりました。絵名さんも色々大変かもしれませんが頑張ってください。絵も応援してます。」
🎨「ふふ、ありがとう。またね。私はこの後彰人の面倒見なきゃ行けないから。」
☕「また何かあれば声掛けてください。いつでも駆けつけます。」
🎧「お気をつけて帰ってください。それでは…」
🎨「うん。またね。」
あの日から半年。
俺は外に出れるようになったしご飯も人並みに食べれるようになった。
運動も少しずつ出来てる。
ただあの時は思い詰めすぎただけ。
そう考えるしかないか。
学校にも行こうと思えば行けるけどなんだか気まずくて行けてない。
別に母さんも無理に行けって言わないし絵名も好きにしてって感じだし。
まず行く気ない。
留年するの当たり前だけどなんか辞めるのも…。って感じで辞めてはいない。もちろん金はかかる。けど母さんは大丈夫って。
そろそろあいつらに謝らないと。
会いに…行かねぇとな、。
🥞「絵名、いまいいか?」
🎨「あ、ちょっとまって!」
🎨「どうした?」
🥞「…そろそろ、あいつらに謝らないとなって…。どうかなって」
🎨「あー、…そうだね。まぁ彰人が好きなようにしなよ。私も白石さん達と会ったの半年くらい前だし。それ以来会ってないしな~。」
🎨「あ!私から連絡しようか?」
🥞「あ…お願いできるか?」
🎨「なんて送ればいいかな?」
🎨「彰人が話したいことあるから今度カフェで話したい~とか?」
🥞「まぁそれでいい。予定聞いといてくれ。」
🎨「わかった。」
🎨「彰人なりに進めたの久々じゃん。成長したね~」
🥞「…まぁ、な。」
当日
🎨「ほら、準備準備!」
🥞「まだ約束の時間まで2時間はあるだろ、?」
🎨「早めにやっておくの!ほら服は?!」
🥞「あるけど…あれ目立つ。」
🎨「暗い系の服ね…。あ、私が前間違えて大きいサイズ買っちゃった服あるからそれにする?確か男女兼用だったし。」
🥞「それでいい。」
🎨「じゃああの服だったら…このダメージズボンは?」
🥞「それでいい」
🎨「それしか言わないじゃん!まぁいいや。これで。」
🥞「着るから部屋でろ。」
🎨「はいはーい。」
🥞「ど?」
🎨「いいじゃん。さすが私の弟。」
🥞「あ、時間…」
🎨「え!もう時間?!ほら行ってらっしゃい!何かあったらすぐ電話してね!」
🥞「おう。行ってくる。」
カフェにて
カランカラン…
🥞「…(どこだあいつら…)」
🎧「あ!彰人!こっちこっち!」
🥞「ビクッ!」
🥞「い、今行く、!」
☕「彰人。俺の隣に。」
🥞「おぅ、…」
🐹「連絡くれてありがとう。とっても嬉しいな。」
🎧「急に連絡くるからびっくりしたよー。でも嬉しかった。」
☕「俺も最初はびっくりしたがまたこうやって彰人と話せて嬉しい。」
🥞「ありがとな、。その、迷惑もかけてごめん、」
☕「迷惑なんてかけてない。」
🐹「そうだよ!迷惑だなんて思ってないし。」
🥞「…いつだっけ、半年くらい前、…の話だけど、」
🥞「急に何もしたくないって体が言う事聞かなくなって…何もかもめんどくさい…だるいってなって衝動的に歌辞めるって言って…。学校にも行けなくなった、その、勉強がしたくないって言うよりかは行くこと自体がめんどくさくなって何もやる気が出なくて…母さんが病院行こうって…。」
🥞「それで、うつ病見つかって。そん時が1番酷くて。なにか気に食わないことあれば泣いたし、パニック起こしてたし…まぁ、酷い時リスカとかした、。その時支えてくれたのは絵名で、絵名もお前らになんか言ってくれたって。」
🥞「どんどん”うつ”っていう感覚とか無くなってきて今は外にも出れるし運動も少しはできる。歌うことは…分からない。ただ、お前らは分かってるだろうけど学校には行けてない。でも、勉強は遅れてる分少し家でやってる。」
🥞「急に歌辞めるって言ったこと、。ごめんなさい。これだけは謝りたかった。ずっと…ずっと後悔して、迷惑かけてるって分かってたけどなかなか進めなくて、。ごめんなさい。」
🎧「グスッ…グスッ…(泣」
🥞「あ、杏、?!」
🎧「なにそれ私が知らないところで苦しまないでよぉぉぉ…(泣」
🥞「ご、ごめん、」
🐹「東雲くんを責めるつもりは全くない。けど少しは頼ってくれていいんだよ。」
🥞「おう、悪かった。」
☕「俺も彰人が居ないライブは不思議な感覚でずっと俺の本気を出せていなかった。ただ、こんなに苦しんでるなんて知らなかった。心の休憩が必要なのは俺達が1番分かってた。無理に賛成しなくていい。また俺と歌ってくれないか?」
🥞「…練習してなかったし、下手くそかも、笑」
☕「下手でいい。ただ隣にいてくれるだけで安心するんだ。な、小豆沢、白石。」
🎧🐹「うん!」
🥞「…今どうなってるんだ?」
☕「何がだ?」
🥞「その、俺がいない間ライブとかって…」
🎧「それは大丈夫!チームは抜けない。ただ彰人は無期限の活動休止ってことを街のみんなに伝えた。みんな彰人の事待ってる!そのことを責める人なんて誰一人居なかった。彰人はみんなから信頼されてるんだよ。少しづつでいい。自分のペースでいい。これから頑張ろ?」
🥞「そ…なんだ、。」
あぁ、安心する、安心するけど…怖い、。
俺がいない間どれだけ荷物がいなくなってスッキリしていたんだろう。
俺が今ここにいる時点で間違ってるんじゃないか?
このまま一生会わない方が良かったんじゃねぇの?
ああ、ダメだ、苦しい、考えたくない…怖い、怖い、苦しい、
🥞「ぁ”ッ…」
☕「彰人…?」
🥞「いゃだッ…ごめんなさいッ…苦しいッ…苦しいッ…(泣」
🎧「彰人!」
☕「ゆっくりでいい。呼吸をしろ。大丈夫だ。怖かったよな。少しずつでいい。ゆっくり。息吸って。」
🥞「はひゅッ…ごめんなさい…はッ…はひゅッ…」
🐹「東雲くん!カバン開けるね!」
じー…(ファスナーを開ける)
🐹「(精神安定剤は…これだよね。)」
🐹「薬飲めるかな?大丈夫?」
🥞「ありがとッ…はひゅッ…はッ…はっ…」
ごくんッ…
☕「大丈夫だ。絵名さんを呼ぼう。電話しておくから寝て落ち着こう。寝ていいぞ。」
🥞「ごめッ…ん、….」
🎧「寝た…?」
☕「あぁ、寝た。まだ俺たちに会うのは早かっただろうか。」
🐹「そうかもしれないね。でも東雲くんから会いたいって言ってくれたみたい。なんだか嬉しいな。」
🎧「ほんと成長したね。とりあえず絵名さん呼ぼっか。」
🎨「はっ…はっ…おまたせ…走ってきたから息荒いけどっ…少し休ませて…」
☕「こんにちわ。ごめんなさい急に。」
🎨「いえいえ。薬飲ませてくれてありがとう。使うことは無いとは思ったけど…無理もないか。」
🎧「彰人…沢山自分のことについて話してくれたんです。何があったかとか…。私達が知らない間に沢山苦しんで沢山成長したんですね。」
🎨「私もびっくりだよ。急に会いたいだとか言うから…まぁ彰人って成長早いしそんなもんかもね。まだ早かったね。」
☕「もし…また彰人が会いたいと言ってくれたら直ぐに予定を開けるので言ってください。」
🐹「私も東雲くんと喋るのとても楽しかったです。連絡いつまでもずっと待ってます。」
🎧「何があっても私達4人はvividBADSQUADのチームの一員だって事…彰人が忘れても私達が覚えてるから!絵名さんもよろしくお願いします。」
🎨「みんな優しいね。彰人に優しくしてくれてありがとう。きっと彰人も嬉しいと思う。今日は帰るね。ありがとう連絡くれて。」
🎨「彰人。彰人。起きれる?」
🥞「…絵名…えな、」
🎨「うん。絵名だよ。良く頑張ったね。帰ろっか。」
🥞「うん。」
その後彰人からの連絡はなかった。
絵名さんとの連絡も途切れた。
彰人が俺たちを忘れても俺たちはvividBADSQUADってことは忘れない。そう誓った。
コメント
3件
うつ病彰人君可愛い!!今回も可愛い彰人君が見れて良かったです!!