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⚠️キャラ崩壊⚠️
⚠️百合表現込⚠️
⚠️赫×桃⚠️
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この世界は同性愛が多かった。
男が男と付き合っていようが普通な事で。
逆に女が女と付き合うのも普通なこと。
あいつもまた同性愛なのかな…。
そう不安を抱くのは多分普通かもしれない。
全員が同性愛とは限らないから。
だからって不安になる一番の原因は、
高校2年生である先輩とよく話しているところを見かけるからだ。
それも楽しそうに。あたしはまだ真面に話したことないのにな。
あたしがもっと違う形であれば、あの子と話せたのかな。
「今少しいいかな…?」
ぼーっとしていたらあの子が目の前にいた。
思わずビックリして目を開いて声を上げると
「ごめんねっ」
驚かしてしまってごめん、などと申し訳なさそうに謝ってきた。
「ぁ…ッいや大丈夫…です。」
緊張して声が震えた。
「…ごめん、いきなり話しかけて怖いよね。」
「私は桃乃 らん。」
「赤暇なつちゃんでいいかな? 」
そう丁重に挨拶してくれた。
んなの名前なんて誰よりも早く覚えた名前を。
「…なつでいいよ。」
「ありがとう。ニコッ」
「なつさんに1つお願いしたいことがあって」
いつもは遠くで見ていた笑顔が目の前でされると恥ずかしさと緊張で真面に顔を見れない。
「あの人の彼女役演じてくれないかな…。」
そう言って指したのはさっきの先輩。
思ってたお願いと違い思わず「は?」と返してしまった。
「ごめん、嫌だよね…」
嫌というより“なんであたしなの。“とか“らんがやればいいじゃん“と言いかけたが、先輩とらんが隣を歩くのも嫌だった。
「…どうして?」
だから一先ず理由を聞いた。
「最近ストーカー…っていうか、付けられてるらしくて、それで…」
なら尚更意味がわからない。
あたしとらんももちろん。
あの先輩とあたしは関わりがない訳だから彼女役を演じたところでバレるのが先だと思う。
「…申し訳ないんだけど、付けられなくなったって言われるまで続けて欲しくて。」
「終わったらちゃんとお礼もするk」
「それはらんからの?」
いきなり食いこんで聞くのは引かれるかもしれないがお礼=褒美思考のあたしには乗り気満々である。
「ぇ、あ…うん…そうなる、かな?」
戸惑う君に食い気味で
「喜んで引き受けましょう。」
そう言うと
「ほんと!?ありがとう~…助かる!」
そう言ってあたしの手を握ってきた。
「いるま~今日はなつさんと帰って~?」
「ん、わかった。」
“今日は“。
その言葉が異様に引っかかった。
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「なぁ、本当に良かったんか?」
先輩からそう話してきた。
あたしは褒美のため。そうお礼のためだけ。
「はいニコッ」
「ぁ、俺紫崎 いるま。」
「いるまで。」
「…お前は?」
「なつです。」
「なつな。 」
お互い挨拶をし終えた後校門を出た。
ちょっと奥にらんが見えて少し喜んだがすぐに隣でいるまが話しかけてきた。
「なつはあいつになんて説明されたわけ?」
「…いるまがストーカーされてるから居なくなるまで彼女役を演じて欲しいと。」
嘘をつくこともないので正直に言った。
「…本当に嘘つきだなぁ~“。」
“ぇ?“と困惑の声を漏らすと
「本当にストーカーされてんのはあいつ。」
そう指す指の先はらんだった。
「最近俺と帰るタイミングが同じで仲良くなったんだけど、それを見た奴が俺の事好きって言ってさ、」
「俺に彼女がいるから別にこいつは関係ないよって嘘言ったらさ、じゃあ証拠は、って聞いてくるからずっとどうしようか、なんて相談し合って結果これ。」
「…ならなんでストーカーされてんのはらんなんですか。」
「嘘だったんだよ」
「あいつ、俺のこと好きなんかいいながら俺のこと一切見てなくて。」
「らんのことしか視界に入れなかった。」
「俺の事なんか見えてなかった。」
尚更分からない、なんであたしは彼女役させられてんの?
「だから、らんが一人で、俺が他の子と帰って言ってることは何一つ嘘じゃないよって証明しなきゃいけなくて。」
「多分それで引くはずなんだよ……多分」
引かなかったらどうすりゃいいんだよ。
「ぁ、俺こっちだから、ありがとうな。 」
「…はぁ」
別れてすぐにため息をこぼした。