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⚠︎死ネタ⚠︎

まじ暗い話なので見る際にはご注意を
























































「…..今日で、一年記念だな岸本」


仏壇の前で一人、ぽつりとそう呟いていたのは天羽組の青山だった。先の戦争で天羽組と天王寺組は戦争をしていた。そんな中青山は岸本と交際関係を持っていた。互いに愛し合っている、素敵な関係。誰もが羨ましがるだろう。


「お前が死んでからまだ半年しか経ってねえはずなのに、すげぇ長く感じるわ…..」


青山にとっては地獄のような時間だった。岸本が居ないから。青山にとって岸本は掛け替えのない存在だった、誰にも取られたくないと言う嫉妬心に塗れるぐらいに。


「……戦争って、本当….残酷だよな…..岸本…..」


話しかけても当たり前だが返事は返ってこない。青山はその度に胸が苦しくなっていた。もう二度と岸本が来ないと考えるだけで、とても辛かった。


「ごめんな…..ごめん….な…..」


青山は岸本が死んでから毎日岸本の仏壇の前で謝っていた。青山は己が許せなかった。掛け替えのない一人の恋人すらも守れなかったのだから。ずっとずっと自分自身を憎み、恨んでいた。


「大好きな、お好み焼き、食べたかったよな…..家帰ったら食べようって約束してたのに……なんで、あんな死に方、しないといけなかったんだろうなぁ…….」


岸本は闇討ちされた、背後から刺されて。青山は既にポロポロと涙が溢れていた。岸本を殺した犯人は知っている。それで一回揉めたのだ、そのせいで青山は他の兄貴たちから責められてしまった。おやっさんにも注意されてしまった。組内に私情を持ち込んでは行けない事は分かっている。分かっていたけど….何もしないままじゃ岸本が報われないのが嫌だった。こんな残酷な死に方して向こうから謝罪の言葉無いのが嫌だった。いくら戦争とはいえ岸本は直接的に誰も殺していない。なのに、なのにどうして死なないといけなかったのだろう…….


「俺が、死ねば良かったのに……」


青山は重度の鬱病を患っていた。毎日死にたくて仕方がなかった。早く岸本のところへ逝きたかった、だけど夢の中で岸本はそれを阻止するかのように毎日青山の夢の中に出てくる。青山は鬱病のせいか岸本の幻覚も見ることが多かった。


『青山!今日一緒にお好み食べよや!』

「!!!嗚呼…..一緒に食べよう、な…..」


岸本のあの温かい声、そんな声が聞こえて思わず返事を返す。薄らと隣に岸本が居た。青山は思わず抱きついたが空を切ってしまった。そう、これは幻覚なのだから…..。岸本はもう居ない。青山はまた現実世界に引き戻されてしまった。


「は、は…..んだよ、岸本は本当恥ずかしがり屋だな…..」


時々こうやって岸本の死を完全に受け入れていない為何処かで生きてるのじゃないかと思ってしまう。本当はまだ仕事に行ってるのじゃないかって。


「岸本…..」


青山はそのまま蹲ってしまった。ズボンに自分自身の温かい涙が落ちていくのを感じながら。青山は仕事も行かず毎日こんな状態だった。仕事に行かないせいで組から破門もされ、部屋も散らかっていた。青山はいつしか肉肉しい体から痩せ細ってしまった。昔の面影がないぐらい、酷かった。それほど青山に取って岸本は大事で大切な存在だった。


「誰か、もう、この地獄から解放してく、れ….よ…..うんざりだ……」


外は昼の時間帯なはずなのに部屋は真っ暗だった。まるで青山の心の中のように、暗くで寂しい空間だった。青山のあの明るい性格はもう何処にもない。あの頃の青山はもう、何処にもいないのだ。


「岸本ッ…..きし、もとッ……寂しい…..わ…..なあ、戻って、こいよ…..毎日お好み焼き、作るから……」


ひたすらそう言う言葉を言っても、岸本は戻って来ない。青山はずっと胸がジワジワと痛んでおり、喉元も苦しく、目元がずっと熱かった。


「けほっ…..きし、もと…..」


青山の今の心を包み込める人はもう居ない。岸本しかきっと包み込めないだろう。青山の同期の香月もきっと青山の寂しさを消す事は出来ない。岸本の存在は偉大だったのだ。


「大好きだから…..戻ってこいよ……」


青山は今日も朝方まで、岸本の名前を呼び続ける。毎日続くこの世界を恨みながら、岸本の事を殺したアイツを恨みながら、自分自身に恨みながら、戦争に恨みながら、今日も嫌でも息をして生きていく_______















































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