テラーノベル
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K-Takasaka
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その日の午後、庭ではカキが木の棒を振り回していた。
「見てろ、メバルちゃん! 俺、今日から剣士になる!」
「その棒、倉庫から勝手に持ってきたよね?」
「細かいことはいいんだよ!」
カキが勢いよく振り下ろした木の棒は、地面に置かれていた機材ケースへ直撃した。中から金属音が響き、アオノがすぐに顔を出す。
「そのケースには録音用の変換機が入っています。破損した場合、修理費は――」
「カキ!」
メバルの声と同時に、竹刀がカキの頭のすぐ横を通り過ぎた。
「危ないことをするなら、せめて周りを見て!」
「俺は危ないことをするために剣を振ってるんだよ!」
「威張ることじゃないよ!」
その騒ぎを、駐車場の端に立つK-Tが見ていた。
茶色のロングコート。低く抑えられた声。何を考えているのか分からない表情。
カキは木の棒を放り出し、K-Tの前へ駆け寄った。
「Kさん!」
「何だ」
「俺を弟子にしてくれ!」
K-Tは一秒ほどカキを見た。
「断る」
「早っ!」
「必要ない」
「俺は強くなりたいんだ! Kさんみたいに、危ない場所でも前に出られるようになりたい!」
「お前は前に出すぎる」
マサカゲが腕を組んだ。
「そこは確かに問題だな。カキは作戦を無視して突入する癖がある」
「俺の長所だろ!」
「短所だ」
ミステーが庭の木を見上げながら言った。
「剣は、振る前から相手のところに届いている。だから、振る人の心が先に倒れる」
「何言ってるんだ?」
「私にも分からないけど、たぶん大事なことだよ」とメバルが答えた。
K-Tは落ちていた木の棒を拾い上げると、カキへ差し出した。
「一度だけだ」
「え?」
「俺と戦え。一度だけ。勝てたら考える」
カキの目が輝いた。
「よし、やる!」
K-Tは木の棒を構えた。
その姿勢には、無駄がなかった。
コメント
1件
うわあ新連載キターー!!🌸✨ カキくんの勢いがすごすぎて笑ったw「危ないことをするために剣を振る」って名言すぎる😂 K-Tさんの「断る」「早っ!」の掛け合いのテンポ良すぎ〜!師弟対決、マジで続き気になる😭💕 ミステーさんの名言もエモい…「剣は振る前から相手に届いてる」って何それカッコよすぎん?! このメンツの掛け合いがもっと見たいです!次話も楽しみにしてますね✨