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六茫学校シクフォニ軽音部

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六茫学校シクフォニ軽音部

8 - 入部希望…なんですけど、、ここ軽音部ですよね…?

♥

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2024年07月31日

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放課後。六人は軽音部の部室に向かった。音楽室は吹奏楽部が、視聴覚室は書道部、体育館は運動部、コンピューター室はパソコン部が使用している。六茫高校は軽音部が有名なわけでもないので、一階にある教材室兼軽音部室として使用している。所狭しと並べられた楽器たちは、みな寂しそうにしていた。

「失礼しまーす…」

引き戸を開けると、中で一人の先輩がアコースティックギターを弾いていた。真っ黒な髪の毛を後ろで束ね、その目は黄緑色だった。セーラー服の上に大きな黒いパーカーを着ていて、魔女を連想させた。

「あ、新入生?」

先輩は顔を上げ、ギターを弾くのをやめた。中性的な掠れた声が真っ暗な空間に反響する。こさめは思わず先輩を見つめていた。

「あれ?もしもし?」

先輩がこさめの目の前で手をパチンと合わせた。ハッと我に帰る。

「うわあ!!」

「お、戻ってきたw」

先輩は愉快そうに笑った。

「あ、えっと、入部希望で…」

LANが後ろから言った。すると先輩は憐れむように笑った。

「あー…うれしいんやけど、うち非公認なんよ…入部するのはかまわへんし嬉しいよ?でも、いつ死ぬかわからへんから…それだけわかってくれたら大丈夫やけど…」

そう言って先輩は髪をかき上げた。そう言って先輩は髪をかき上げた。その仕草はどこか大人びていて、部屋の薄暗さを一層際立たせた。彼の眼差しには、一瞬だけ過去の苦労が垣間見えたように感じられた。

「非公認でも構いません。俺たち音楽やりたいので。」

いるまが言った。他の五人も頷いた。先輩は少し考えた後、にっこりとわらった。

「そっか…なら歓迎するわ。うちの名前は…」

先輩はそこで言葉を止めた。こさめが首を傾げる。

「先輩?どうしたんですか?」

先輩の目から光が消えた。目の奥で何かが揺れた気がした。

「なんやと思う??」

急に先輩の目に光が宿り、大声で言った。

「ひぃ!?えっと……?」

ずいっと顔を近づけられ、一瞬恐怖を感じる。その性別を隠した顔は、こさめの恐怖心と今好奇心を掻き立てた。

「ふふっ、いいリアクションやなぁw。うちはレイフェル。」

「れ、レイフェル…?」

すちが言った。他の五人も驚いていた。…この人、厨二病…?

「冗談やで!wそんな名前な訳ないやん!嘘嘘。黒羽やで。二年B組の。よろしくな。」

そう言って黒羽は笑った。その笑顔には、彼、いや彼女…?の持つ優しさといたずら心が同居しているようだった。


「まぁうちらも初めましてやし、自己紹介でもするか!」

黒羽は壁に立てかけてあった長机と椅子を出して、六人を座らせた。そして棚の奥からワインボトルを取り出した。

「これ、な〜んだ!」

透明なワインボトルの中には、真っ赤な液体が入っていた。それを黒羽はLANの顔の前に差し出した。LANはギョッとしたような表情を見せた後、しばらく硬直していた。

「え…なんだろう………」

それから黒羽の方をチラリと見ると、顔を真っ青にして言った。

「血……!?」

みことが小さく「ひぃっ!」と悲鳴を上げた。黒羽は豪快に笑うと、ワインボトルを開けた。

「んなわけあるかいな!ただのオレンジジュースやで!?」

「オレンジジュースってそんな色でしたっけ…?」

すちが不思議そうに尋ねると、黒羽はビーカーに注ぎ始めた。

「ブラッドオレンジジュースって言うんよ。家からもって来ててん。」

こさめは肩の力を抜き、ほっと息をついた。

「びっくりさせないでくださいよ、先輩!」

「ごめんな!面白そうやったから、つい。」

黒羽は笑いながらジュースを皆に配った。

「さ、じゃあ改めて自己紹介やな。うちから始めるわ。名前は我孫子黒羽、二年生や。好きなものは音楽と…まあこういう悪戯やな。男か女かはさておき、これからよろしくな!」

六人は順番に自己紹介を始めた。まずはLANが口を開いた。

「俺は百代蘭、一年生です。好きなものは音楽……ギター希望です。これからよろしくお願いします」

次に、こさめが続けた。

「雨乃こさめです!こさめって呼んでください。好きなものは雨とサメです!ボーカル希望です!」

いるまが前に出て一礼した。

「柴野いるま、一年です。好きなものは音楽と…くま…ベース担当です。」

暇72が少し照れくさそうに手を挙げた。

「平野那津、一年生です。ギター担当で、好きなものは…えっと、ゲームです。」

すちが笑顔で続けた。

「高緑すち、一年生です。シンセサイザーかボーカル希望です。好きなものは料理と抹茶です」

最後に、みことが元気よく名乗った。

「皇(すめらぎ)みことです!一年生で、ドラム希望です。ばかって言われます…好きなものはスイーツとかです!」

黒羽は六人の自己紹介を聞き終えると、満足げに頷いた。

「みんな、ええ感じやな。これから一緒に楽しい音楽作っていこうな!」

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コメント

1

ユーザー

なんかアニキっぽい面影が…

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