あれから学校生活は上手くいっている
人数が少ない分クラス全員仲が良く
頭が悪い学校だから勉強に苦労することは無かった
部活は結局入らず、年に1度しか活動がない選挙管理委員会に入り平穏な日々を送っている
ただ、家にいる間は苦痛で仕方ない
この間おじいちゃんが酒の勢いでとうとう私に手を出してきた
それが気に入らなかったのかおばあちゃんが私を冷遇するようになった
まともに食事を与えても得ず部屋に閉じこもった日々が続いた
次第に体重や体力が落ち辛い日々を送っていた
学校でも友達からは痩せたとか顔色が悪いとか色々言われた
自覚はあったけれども平気なフリをした
けれども話は広がっていき先生の間でも私の体調が心配された
いつかはこうなると分かっていた
授業中に倒れた
担任の先生が家まで送ると私を車に乗せた
窓から見える景色はシンプルでずっと同じような町並みだった
車を走らすこと数十分で家の近くまで来た
帰りたくないともがき抵抗する私をみて先生は親御さんと少しお話をして来ると言い放ち車を降りた
ものの数分で戻ってきた先生は私に対して
「1度家に行って身支度をしてきなさい」 と言った
きっと言う通りにすれば救われると思いふるえながら家に入った
おばあちゃんが私を見るなり笑い始めた
ありったけの罵倒を食らい、ものを投げられながら支度をした
まるでこれが最後のように、怒りは沸点に達し爆発していた
ことを終えた後足早に先生の車に戻った
「今日から僕の家に止まりなさい」
荷物を車に積みながら先生はそう言った
一時的な避難ということで先生はおばあちゃんにそう提案したそうだ
そう、私は今この瞬間親からも親戚からも見捨てられた可哀想で救いようのない人間になったんだ
それと同時にあの悪魔から解放された
ぐちゃぐちゃに犯された感情から私は何を思ったのか先生に対して謝罪した
ごめんなさい、ごめんなさい と何度も謝った
きっと私は幸せになってはいけないんだと感じた
学校で上手く行けば家庭が崩壊し、これから先生も私のせいで地獄に突き落とされるかもしれない
次第に涙が溢れ喉が閉ざされ呼吸がしにくくなり苦しくなった
車内に響く喘ぎ声と窓から見える街並みが現状を知らせてくれた
頭では過去を思い出し、目では初めての道に違和感を覚え
きっとこれで救われると、、
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