テラーノベル
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レイ
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羽海汐遠
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「私ね、」
春の風が吹く公園で突然花が囁いた。
僕はその透き通るような声に耳を傾ける、
「目が見えなくて不便だなぁって思ったことないの」
目を見張った。花がそんなことを口にするなんて、でも言われてみれば点字で本も読めるし、案内もわかる、点字ブロックや白杖があれば1人でも歩ける。
だけど、俺は花がそんなこと言うのが嫌だった。
だってそれは盲目の生活に慣れてしまって、もう世界の色を見なくてもいいと言っているようなものじゃないか。
俺が何かを言いかける前に花が口を開いた。
「でもね、一つだけ不便っていうか目が見えなくて嫌なことがあるの。」
「え?、それって何? 」
やっぱり世界の色が見えないことか?
空の色がわからないこと?
わからない、知りたい。
「…透くんの顔が見れないこと」
え……。
花の言葉が頭の中でループしている。その言葉を言いながら照れくさそうに笑う花は本当に愛おしかった。
光を見せてあげたい、と心の底から思った。
僕の手で花に光をあげたいとそう思った。
「な、なんだよ、それ」
顔を逸らす俺を見て花が声をあげて笑ったのが背中から伝わってきた。
花の笑い声は小鳥の様に愛らしかった。
「何照れてんの〜?」
「ばっ!お前も照れてただろ、」
あはは、と笑う声が大きくなる。
あぁ、俺は幸せだな。
見て欲しいよ、俺もそう思ってる。
だから希望を捨てないでくれ、必ず俺が君に、花に光を見せてあげるから、
だからもう少しだけ待ってて。
コメント
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あ〜、もうグッときたわ…。 花が「透くんの顔が見れないこと」って言ったシーン、一気に核心突かれた感じがした。それまで「不便じゃない」って言ってたのに、その一言で本音が溢れたのが伝わってきて泣ける。 透くんが「光を見せてあげたい」って思う気持ち、すごくわかる。二人の空気感が繊細で甘くて、この先どうなるかめっちゃ気になるわ。