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続きからです、
では早速どうぞ♪
大勢の仲間の前で、俺とノートンは向かい合った状態。
何を言えばいいか分からない、本当はこの試合に出る事をノートンには
知られたくなかった。でも、たった今知られてしまった………….
こんな事になるとは思わず、頭が混乱し、パニックを起こしている。
目の前に居るコイツと目を合わせれない…….
頬に汗が1粒流れ、ずっと下を向いたままで時間が過ぎていく。
すると、この気まずい雰囲気を、
ノートンの低く、暗い声が切り裂いた。
「…ねぇ、行かないでよっ……!!」
そう言ったノートンの声は震えていて、
思わず下に向けていた自分の顔を上にあげ、
目の前にいる彼の顔を覗き込んだ。すると、
ノートンの目からはボロボロと大粒の涙が頬を伝って流れ、
せっかくの整っている顔が、台無しになっていた。
こんなにも泣くノートンの顔を、俺は見たことがなく、
今日、初めて見た。
「….ごめんな、」
そう言って俺は手を伸ばして、抱きしめようとした時、
ノートンから先に勢いよく抱きしめられ、
少し体が後ろへグラつくが、なんとか体制を保った。
「ッ…..!嫌だッ!行かないでよナワーブッ!!行くなッ!!!」
そう言うノートンの抱きしめる力は段々と強くなり、
俺の事を絶対に離さんとしていた。
やめろよ、なぁ….やめてくれノートン….。
お願いだから、…….頼むからそんなに泣かないでくれ….
もう出ると決めたんだ、俺は…..。
「っ……ノートン…….諦めろ、俺は、….出る。」
まだ泣き続け、必死に俺が行くのを反対し、
ここに引き留めようとする彼の頭に手を置き、
癖っ毛の凄い黒髪を優しく、そっと撫で続けた。
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しばらくしてノートンは泣きやみ、抱きしめる力も段々と緩くなった。
そろそろ離してもらおうかと、ノートンに「離せ、」と言うが、
その言葉は無視され、また腕の力を強めて抱きしめてきた。
これ以上言っても離してはくれないだろう。
そう思って諦め、突っ立ったまんまだった周りの仲間達を呼び寄せ、
さっきの、試合の話を再び続けた。
「…残り3人、誰が出るかを決めよう。」
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❦ℯꫛᎴ❧
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹♪
(続く♪)