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はなぁぁぁぁぁぁ!!!
いるぅぅぅ??
今日も来た。この耳を塞いでも入ってくるこの声の主は私の家の隣に住んでいる幼なじみの長谷川彗。こんなにうるさいのはいつもの事で毎朝バスケ部の朝練の前に必ず私の家によって声をかけてくる。365日欠かさず。もちろん私はこの声にも無視している。365日いつも。
「はなぁぁ!返事してくれよぉいるのは知ってるんだぞ〜」
相変わらずうるさくかまちょな性格だな、と思ってしまった。
「じゃ、おれ朝練行ってくるから!!明日は絶対返事返せよ!!わかったか!?!」
明日もどうせ返さないよ、多分
「じゃあなぁぁぁ!!はなぁぁぁ!!」
ドアの向こう側が静かになった。正直朝からあのテンションはキツい。でもなんか安心する。これが私の当たり前。この彗の1人だけの会話が終わって静かになったからのを見計らってドアの前にある朝食を取りに行く。
「〜…、ん?チロルチョコ…?」
朝食が置いてあるトレーの端にチロルチョコが置いてあった。お母さんが一緒に置いてくれたのか、でもそんなこと今までなかったから…など色々考えてしまった。
「……まぁいっか、わからない」
なんで朝からチロルチョコが朝ごはんと一緒に置いてあるのか。そんなことはどうでも良くなってしまい、私は薄暗い部屋で1人朝食を食べた。
___味、しないな。
俺は今ある1つの事実に対してモヤモヤしている。幼なじみの麻眞花についてだ。あいつ高校入ってから1年もしないのに通信制の高校に変えてしまった。俺には理由が分からなかった。俺はなんで変えてしまったのか、なんで今みたいな状態になってしまったのか、挙げたらキリがないが、知りたかった。数ヶ月前までは周りと特に何も変わらない女子高校生だったのに。何十年も一緒にいるが、気に病むような性格とは真反対の俺が引くほどのポジティブだった、そんなのに助けられたことだってあったし、俺からも周りからも見て信頼されてて、すげーいいやつだった。
「チッぁぁもう、なんで返してくれねーんだよ、」
俺、なんか悪いことしたっけ、それか俺をからかってわざと?いやからかうにしろ、ここまでしないだろ普通。
「うーーーーーん…わかんねぇ」
いろいろ考えてしまった。そんな俺の気持ちなんてお構い無し、容赦なく照りつける太陽。頬がじーんと熱くなる。ほんとに朝方か?そういえばもう初夏か、あいつと俺が会えなくなってもうすぐ1年が経つ。ふとあることを思い出した。ちっと舌打ちをして暑苦しくなって胸元につけている思入れのあるネクタイを緩めた。雲ひとつない青空を見上げてまた頬を赤くし
「振り回しやがって、」
____心に閉まっていたことを思い出した