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快盗が好きを盗むお話
⚠︎knhb
「」kn
『』hb
基本的にhb視点で書きます、
たまにknt視点入るかも
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突然なんだけど、俺は同期で相棒の
風楽奏斗が好きなのかもしれない
太陽の光みたいな柔らかい色の髪、碧宝石の瞳、春の海みたいに柔らかくて、爽やかな声。
奏斗の全部が好きで、好きで。
付き合いたい、とか。
奏斗に俺の全部を貰って欲しい、とか。
でも、俺が今想いを伝えたって、あいつは困ったみたいに笑うだろうから。
少しずつでも、好きって思って貰えたら。
そんなことを思いながら今日も奏斗がオーナーを務めるカフェへ向かう。
開店前の店内には奏斗がいて、
「おはよう、コーヒーいるー?」
と、まだ少し眠そうな声で聞いてくる
『おー、頼むわ〜!』
なんて返事をして、店内の掃除を始める。
奏斗が入れてくれたコーヒーを飲んでいると、奏斗が仕事の愚痴をぶちまけ始める。
「もー!!!!資料、資料、資料、資料、って先方がうるさくてさー!!」
俺は経営だとかその辺の難しいことは分からないが、取り敢えず
『おー、おつかれさん、』
と相槌を打つ。
「こっちだって依頼と経営で忙しいのにさー、」
ぶぅ、と膨れた顔をして碧宝石の目が伏せられる。
長いまつ毛が店内の照明に照らされ光る。
「癒しが欲しいよ、僕は。」
『癒しならいるじゃん、ほら、ポチエナ。』
ため息をつきながら発せられたその言葉に一瞬どきりとしながらも、奏斗の飼っている犬の話題を出す。
びっくりした、彼女が欲しい、とか、言い出すんじゃないかって思った。
一瞬自分の中に湧き出た嫉妬心、独占欲がぐるぐるお腹の中で渦巻いて、汗が吹き出る。
「いや、ポチエナも可愛いんだけどさー、」
「なに、もっとぐわっと癒される感じの…」
『なんだよそれw』
身振り手振りで伝えようとしてくる奏斗に笑いながら、俺じゃダメかな、とか考えてしまう自分がいる。
奏斗がそういうのを求めてるんじゃない、ってことは分かってるはずなのに。
俺が少し変なことに気づいたのか、奏斗が不思議そうに此方を見つめる。
「どしたの、ひば。」
「なんか変だよ」
『んぁ、そうか〜?』
『別にいつも通りだけど、』
いつも通りになるように、ぱっと笑顔を作る。
『てか最近ポチエナどうn…』
「誤魔化さないでよ」
「言いたいことあるならちゃんと言って。」
ちゃんと言って、って言われたって。
そんなの、言えるわけが無いだろう、こんなこと。
言ったって奏斗を困らせてしまうだけだ。
俺と付き合ってくれ、俺が奏斗を癒すから、
なんて。
碧宝石の目が真っ直ぐ此方を見つめる。
真っ直ぐで、澄んだ目。
その目が、今は、今だけは苦しくて。
『っ、ほんとに、何でもないから、!!!』
こんなの、奏斗からすれば見え透いた嘘なのだろう。
声が吃って、動揺しているのが見え見えだ。
「雲雀」
奏斗がひどく落ち着いた、まるでマフィアの頃に戻ったような冷たい声で俺の名前を呼ぶ。
ああ、駄目だ、逆らえない。