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「 え … ─── !? 」
毎日のような日常を過ごしていたある日。
突如“能力”が使えるようになっていた 。
私はhtmngu。
人間の狩人という人外─能力者を捕らえる役割の者、私はそれの幹部役職の一人だった。
監視という、主に街の監視や人外たちが囚われている牢獄の監視それらの役割がメインだった。
まぁ、狩人の幹部役職ということで、当然だけの正真正銘の人間。……のはず。
ただ一つ思い当たるのは、私の両親が人外だということ。
私は幹部役職に命じられる前は、しっかり私が本当に人間なのか怪しまれ、きっちり調べられたけど、その審査も無事に通り抜け、人間だと証明されている。
ただ私の両親は証明も何も人外で能力を使えるところを知っている。
私が親と離れる前に使っているところを見たことがあるから。
それから両親は、狩人に囚われ、今はもう処刑済みなんだけど。
人外は遺伝がある。その言い伝えが本当だとしたら私だって人外だということ、能力が使えるのはおかしくないことになる。
なのに、不思議なことに私は、急に使えるようになった。
こういうのは生まれたときから使えるようなものなんじゃないか、そう思っていた。
なのにふとした何にもない日に、能力が使えた。
何を気に使えるようになったのか私にもわからない。
ただ急に頭に浮かんできた。
試しに、人外が住み家じゃないかと言われている罠を仕掛けた近くで能力を発動してみた。
そのときは他の狩人と共に捜査に来ていたのだけど、私が能力を発動すると、私の近くの人から順に動きがピタリと止んだ。
不思議だった。
ふと時計を見てみると、分針が止まっている。それどころか秒針も一ミリも動く様子がない。
──これは確信した。
時空を操る能力なのだと。
ただなぜ急にできるようになったのかが分からない。
そうだ……人外の方だと詳しい方がいるのかな?
なんて人間であった私にとっては、悪い考えが思い浮かんでしまう。
ここで、私が人外だと狩人にバレるとどうなるだろうか。
きっと両親のように処刑されてしまう。
私が人外だと気付いたのに沢山の人を騙して、ましてや人外と交信を行うとは。
深く考えるとそういう結果に至った。
処刑だなんて嫌に決まってる。
でも、私が人外だという事実は変わりない。
どうしたらいいの?
人間になんて相談できるような話じゃない。
狩人リーダーであるrkさんにも話したって無駄だ。
rkさんといくら近い関係だとしてもきっと無駄話になるだろう。
何であれ、人間は人外に敵意を向けているんだから。
はぁ、どうしたらいいのか分からない。
誰か、どうしたらいいのか教えて。
私は、処刑されてしまう運命なの?
何をどう足掻いても道は途切れてしまう。
今の私が狩人のリーダーであるrkさんの立場なら、きっと人外と人間を平等にしてあげたい。
それがきっと平和に近づくんじゃないか、人外になってしまった今私はそう感じてしまう。
人外の方って今まで、こう思ってたんだ。
私は人生始めての大事な気付きをしたんじゃないか。
なにかそう思えてきた。
なにせ、今は人外と人間の別れた世界。
きっと、能力を使わず人間のフリして生きればいいんだ。
きっといつかは私が救われる、そう信じるしかなかったけど。
確かなことが言えるのは、今の私は───
人外と人間は平等に生きれると望んでいる