第四章 再会。
何もかもが不安だった。
虐待はされてない。
いじめられてもいない。
でも、この先の全てが不安で、
孤独を感じた。
「怠けているだけでしょう?」
「何も無いのに辛いなんて言うな」
「気持ち悪い」
「近寄らないで」
当たり前だと思った。
努力をしていないから。
頑張ろうとしてないから 。
でも、
ちょっぴり悲しかったり
いつも逃げてくる森で泣いてると、
吸血鬼と会った。
殺されるかと思ったら、
花冠を作って頭に乗せて、微笑んでくれた。
嬉しかった。
その人のことは今も覚えてる。
「たつや!どこに行っとったの!」
「森……」
「その頭に乗せてるんは何!?」
「気っ色悪い!こんなん捨てんさい!」
「あ……」
母はあの人が作ってくれた花冠を投げ捨てた。
……あぁ、この人は、ダメだ
何も分かってはくれやしない。
辛い。
「はぁ……なんでこんな子、」
産んでしまったんやろうか。
「っ……」
これは母の口癖。
いつもの事。
大丈夫。
あれから七年後。
俺は17歳になった。
母が死んだ。
悲しくは無い。
けど、どうやって生活しよう。
頼る宛がない。
どうしよう。
そうだ、旅をしてみよう。
魔王討伐の旅。
それには仲間を集めないといけない。
……あの森へ行こう。
「あの人、おらんかな……」
その時、見つけたんだ。
あの人だ。
「なぁ!」
「なに?」
「俺と旅せん?」
「は?旅?」
「やだよ面倒臭い」
「そんなん言わずにさぁ〜!」
「……なんの旅?」
「魔王討伐の旅!」
「……はぁ、暇だったし、いいか」
「やったぁ!仲間ゲット!」
「ちなみに、他の奴らは?」
「いない!あんたが初めて!」
「……大丈夫か?これ……」
「大丈夫やで!仲間は後から集めるから!」
また会えて良かった。
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