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八章目行きます
あの日の放課後、花子くんと光くんの騒ぎからなんとか解放され、旧校舎の廊下を一人で歩いていた時のことだった。
手首の月のブレスレットを愛おしく見つめながら歩いていると、不意に、背後の影がぐにゃりと歪んだ。
「ニーねえ、露葉。さっきは邪魔が入っちゃってごめんね」ソク、と背筋が凍るような冷たい声。
気づいた時には、視界が真っ黒な煙に包まれていた。ふわりと体が浮き上がり、次に目を開けた時には、私は見覚えのない部屋のソファに押し倒されていた。
古めかい蓄音機、色とりどりのステンドグラス。そこは、司たちが拠点にしている放送室だった。
「つ、かさ……つ!?」「あはは!捕まえた!」
司は私の両手首を頭の上で片手でガチリと掴み、私の体の上に馬乗りになった。
生前よりも何倍も強くなった怪異の力。ビクとも動けない私を、司は真っ黒な瞳で見下ろしている。その瞳の奥には、いつもよりずっと暗くてドロドロとした嫉妬の炎が渦巻いていた。
「俺、見てたんだよ?露葉が、あまねとあの金髪の祓い屋の男に、すっごく可愛い顔で笑いかけてるの」
司の冷たい指先が、私の頬を強くなぞる。痛いくらいの力に、私は思わず身を強張らせた。
「あまねだけじゃなくて、あの生意気なガキにまで優しくするんだ。露葉は今にも消えちゃいそうなのに…..・。あんな奴らに、露葉のこと繋ぎ止められるわけないじゃん」「同、離して…..、苦しい……」
「離さないよ。だって、露葉を本当に消えさせないようにできるのは、世界で俺だけだもん」
司は私の拒絶をあざ笑うように顔を近づけ、私の左手首に巻かれた月のブレスレットを、もう片方の手でギリ、と力任せに握りしめた。
「ねえ、露葉。なんでまだこれをつけてるの?ずっと俺のことだけ見て、俺の言うことだけ聞いてればいいのに。……ねえ、これ壊しちゃっていい?」「ダメ…..つ!それだけは、やめて、同…..つ!!!」私が涙を浮かべて必死に叫ぶと、司の動きがピタリと止まった。
司は私のオッドアイから流れた涙を、そっと舌でペロリと舐めとる。その瞬間、彼の顔にゾッとするほど無邪気で歪んだ笑みが浮かんだ。
「あは、鰹葉が泣いた。…..ねえ、そんなにこれが大事ならさ」
司は私の耳元に唇を寄せ、熱い吐息と共に、呪いのような言葉を甘くいた。
「俺が露業の体に、あまねの月よりも消えない『俺のしるし』、いーっぱいつけてあげる。そうすれば、露葉はもうどこにも行けないし、あまねのところにも戻れないよね?」
司の冷たい唇が、私の首筋に深く、深く押し当てられる。
逃げられない恐怖と、どこか心地よさすら感じてしまう司の狂気的な愛の狭間で、私はただ、手首のブレスレットを握りしめて震えることしかできなかったー
みんなは助けられるバージョンと助けが間に合わないバージョンどっちが見たいですか?
蜂蜜きな子
16
#犬
ここと🌹🫶 @低浮
203
みみ
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コメント
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うわっ、第9話めっちゃ重くてゾクゾクした…!司くんの狂気的な独占欲と嫉妬がヤバすぎて、同じシーンなのに「怖い」と「切ない」が混ざってる感じ。特に「俺のしるしをつける」ってセリフ、背筋凍った。ブレスレットを必死に守る露葉の強さも伝わってきたし、続きが気になりすぎる。選択肢で言えば、助けが間に合わない展開も見てみたい…って思っちゃう自分がいる(笑)。