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蜂蜜きな子
16
#犬
ここと🌹🫶 @低浮
203
みみ
49
両方とも書きます。でも本編は助けられるバージョンで進めていきます。
九章目行きます
「俺が露業の体に、あまねの月よりも消えない『俺のしるし』、いーっぱいつけてあげる」司の冷たい唇が、私の首筋に深く、深く押し当てられる。
ぞくぞくと這い上がる冷気と、逃げられない恐怖。手首のブレスレットを握りしめ、私がぎゅっと目を閉じたーーその時だった。
ーードオオオオンッ!!!
凄まじい音と共に、放送室の重い扉が、真っ二つに叩き割られて吹き飛んだ。
「一一司アッ!!!そこをどけって言っただろ!!!!」
黒い煙を割って現れたのは、かつてないほどの激しい怒りを瞳に宿した花子くんだった。いつもの笑みは完全に消え失せ、その手には禍々しく光る包丁が握られている。
「露葉さんっ!!』
その後ろから、光くんが雷をバチバチと纏わせた霊刀を構えて飛び込んできた。
「あーあ、あまねも金髪のガキも、せっかくいいところだったのに、本当に邪魔ばかりするんだから」
司はちぇっとつまらなそうに舌を打つと、私の体からゆっくりと退いた。だけど、私の左手首を掴む力だけは、わざと見せつけるようにさらに強く込める。
「露葉は俺のなんだよ。あまねのものじゃないし、そのガキのものでもない」「同……つ、お前ッ……!」
花子くんの身体から、怒りで膨れ上がった膨大な怪異の情念が溢れ出す。部屋中のステンドグラスが、そのプレッシャーでミシミシと音を立ててひび割れていく。
「露葉、こっちにおいで」
花子くんが私に向かって、すがるように左手を差し伸べる。その目は、「頼むから僕を選んで」と必死に訴えかけているようだった。
「露葉さん、危ねえから俺の後ろに隠れてくださいっ!」光くんも、必死に司と花子くんの間に割って入ろうとしてくれる。
掴まれたままの左手首。司の冷たい指先。
目の前で切なげに手を伸ばす、幼馴染の普一一花子くん。
そして、傷だらけになりながらも私を守ろうと真っ直ぐな目を向ける光くん。
みんなの強すぎる愛が、今にも消えそうな私の心の中に、熱く、激しく流れ込んでくる。
「みんな……」
私の手首の月のブレスレットが、夕暮れの放送室の中で、ひときわ大きくシャラリと切ない音を立てて鳴り響いたーー。
コメント
1件
うわ、この展開…!!! 冒頭の「両方とも書きます」って一言だけで、もう覚悟が違うなって思った。放送室の扉が吹き飛ぶシーン、花子くんの怒りがビリビリ伝わってきて痺れたよ。それでも露葉ちゃんの左手首を離さない司の執着が本当に重くて美しい…。三人の愛が真逆の形でぶつかって、胸が潰れそうになりながら読みました。次、どうなるんだろ…更新、ちゃんと待ってます。(200字)