コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ある日 指輪をはめ屋敷に帰る。
でも、何か屋敷の様子が変だった
いつも出迎えてくれる担当執事が居ない
いや、来ないと言った方が正しいのだろうか
おかしいと思いながら私は屋敷を歩き出した。
見つけたのは紅茶を作っている執事だ
私は彼の名を呼び、気付いてもらおうとした
だが、風で声がかき消されるように
私の声なんて彼に届かなかった。
どうして?そんなの私にも分からない、
混乱した頭のまま庭へと向かった。
庭で混乱しながらひたすら歩いていた時
アモンの声がした。
「主様じゃないっすか〜」
私は気付いてもらえた事が
嬉しくてそちらを見やる
でも、どうやら私に向けての
言葉じゃなかったみたいだ…
『!アm……え?』
”彼女”を見た瞬間、混乱していた
頭がさらにこんがらがった。
だって、そこに居たのは紛れもない、
【アモン!】
「主様に会えて嬉しいっす♪今日も主様は綺麗っすね!そんな綺麗な主様にはこの花をあげるっす♪」
【フフッありがと笑】
『え…なんで、なんで…?』
木々に蔓が絡み合うように、
けして離さぬように、
ぐるぐるとぐるぐると私の頭を絡ませていく
目の前に居るのは間違いなく私だ
でも、髪型や服装が私とは
比べ物にならないくらい、
可愛くて、そして同時に綺麗だ。
同じ、同じ顔なのにこうも違うのだろうか、
いや顔も厳密に言うと違う、
パーツは同じなのだが、彼女の方は
しっかりとケアをしている、そんな感じがする
まさに、”いい所のお嬢様”と言う言葉が
とても似合う風貌をしていた。
すると彼女はおもむろに立ち上がって、
歩き出す。私はその後を追うように歩き出した
『一体どこへ…』
そんなに遠くなかったはずなのに
私は彼女を見失っていた。
そして響く執事の声、当たり前のように
その言葉は私に向けられたものではなく、
”彼女”に向けられたものだった。
「よう、主様」
【ボスキ、 またお昼寝?】
「あぁ、ふわぁ〜ぁ、主様も俺と一緒に寝るか?」
【そうしようかしら笑】
「んま、そう言うと思ったぜ。だって”ここ”に来てるんだからな」
そう言って笑うボスキ。
私はそう言われてここはどこなのだろうと
辺りを見渡す。
あぁ、ここは、ボスキに教えてもらった。
彼の、”お気に入りの場所”だ。
彼曰く私にしか教えてないはずなのに、
どうして、彼女が知っているの?
どうして?なんで?誰か教えてよ、
そんな言葉が頭の中を駆け巡る
誰も教えてくれるわけないのに。
【ん〜、ありがとうボスキ。そろそろ私フェネスに本を貸してもらう約束してるから行くね】
「もう行っちまうのか?んな約束ほっといて俺と居てくれてもいいんだぜ?…なんてな、冗談だぜ、道に迷うなよ」
【うん、ありがとうボスキ】
「あぁ」
またふわぁ〜と欠伸をするボスキ
彼は変わっていないのだなと少し安心をする
『っと、ボスキを見てる場合じゃ…』
早く、早く彼女を追わなきゃ、
『確か、フェネスに本を借りに行くって言ったよね?だったら…』
そう言い書庫へと走る。
彼女が何をしたいのかを知るために
『はぁ…はぁ…』
日頃から執事のみんなが馬車を
用意してくれたりしてくれるので、
あまり走ることがなく久しぶりの運動で
肩を揺らす。
でもそんな事に構ってる時間はない、
だいぶ古いのかギィと、
音を立てて書庫の扉が開いた。
そこには彼女とフェネスが
楽しそうに話をしている。
『あんな笑顔、私の時に見たことない…』
少し嫉妬をしながら彼女達に近付く
近づくと何を話しているのかも
はっきり聞くことが出来た。
【前にフェネスが教えてくれた本すっごく面白かったんだよ!ありがとう!】
「いえいえ、そう言って貰えて俺としてもとても嬉しいです。」
【フェネスの教えてくれる本全部面白いから時間がどれだけあっても足りないよ〜】
「そうなんですね!あ、これ前に紹介した本です。前に渡したの読み終わったみたいなので次はこれを読んでみたらいかがですか?」
【そうする!いつもありがとう!】
「いえ、これが俺の仕事なので」
『(あれって、前にフェネスが紹介してくれた確か、自分の居場所を無くした主人公が自分の居場所を探す旅をして色んな人達に出会いながら探すっていう…)』
『(なんで、彼女がその事を知ってるの?さっきのボスキの場所も、今のこのフェネスの本も、どうして?貴方は何がしたいの?私なのに私じゃない彼女は、私に成り代わろうとしてるの?何の目的があってそんな事なんか…)』
そんな事を1人悶々と考えていたら
いつの間にか彼女は車庫を出て行っていた
気が付かなかった。
彼女を追おうとして、ふと足が止まった。
もしかしたらフェネスが
何かを知っているかもしれない、
その希望にかけて私はフェネスに話しかけた。
『ねぇ、フェネス』
「…………」
『(あれ?聞こえなかったのかな?)』
『フェネス!フェネス!』
いくら呼んでもフェネスからは
何も反応がない。
『(聞こえてない…?)』
「さてと…書庫の整理そろそろやらなきゃな…」
そう言い、自分の仕事をテキパキとする。
私は彼を横目で見ながら、
彼に話しかける事は諦めて書庫を後にした。
屋敷内を目的もなく歩く 。
目的、強いて言うなら、
彼女を見つける事だろうか、
そんな事を考えていると、
さっきも見た執事が視界に写った。
さっきと同じようにその執事の名を呼ぶ、
しかし今度は違う声にかき消された。
『あ!ベリa…』
【ベリアン!】
『…………』
彼女だ。
もちろん彼女の声に反応して
ベリアンはこちらに振り向く、
そして満面の笑顔で”彼女に向かって”
「主様!どうかなさったんですか?」
と、そんな言葉を発する。
正直言って泣きそうだ、
相手にされない事が、孤独が、
こんなにも辛いのか…心が張り裂けそうだ
不意に零れてきた涙を拭おうと、
手を目に向かわせる。
その手を見て私は目を見開いた。
なぜなら、私の手が…
『透けてる…?』
そう、段々と、侵食するように透けている
それも、ゆっくりと私という存在を
跡形もなく消していく。
見ればもう第1関節はもう見えなくなっている
消えている…身体が震える、
きっと今の私は、
恐怖に染まった顔をしているのだろう。
嫌な寒気が全身を走り抜ける。
いやでも頭にその考えがこびりつく
『(私、このままだと消える…?)』
『そんなの絶対に嫌だ!』
『(やっと、やっと執事のみんなに会えて初めて”生きたい”そう思ったのに…こんな、こんな結末なんて酷いよ、酷すぎますよ神様…)』
泣きながら、もう一度、
目の前の執事の名を呼ぶ。
『ベリ、アン…』
たがしかし反応なんてない
ここで私は確信してしまった。
『(私はみんなには見えてないし声も聞こえてないんだ…)』
私は泣きながら自室へと走る。
自室に着くなり私は膝から崩れ落ち
泣きじゃくった。
『うっ…あ”ぁ”…ヒック、ヒック,グス…』
突然部屋の扉がガチャっと開いた
【あらあらwまだ消えてなかったんだね〜wブッサイクな顔だね〜女子の欠けらも無いじゃんw】
そう彼女が言いながら部屋に入ってきた
『み、みえ…るの…?グス…』
【んな事どうでもいいんだけど、つーかお前邪魔だから早く消えてくんね?】
そう言い彼女は小型の収納式ナイフを
どこからか取り出し私の方に向けた。
『き、える…?』
【察し悪いなぁwタヒねってことだよw】
そう言い彼女はナイフを持ちながらこちらの方へ走ってきて…
『……ハッ!!…ハァ…ハァ…』
刺されたと思っていたが、辺りを見渡すと
自室のベットの上だった。
隣には黒い丸まった猫が一緒に寝ている。
「主様、主様魘されてましたが大丈夫ですか?」
『ッ…!!』
なぜか私はその場に居られず担当執事が
驚くほど早く自室を後にした。
リビングに向かい水を1口、口に含む。
私は夢を思い出し身震いする。
『!?』
『だ、誰も…居ない…?』
どうだったでしょうか!
今回は「こんな夢を見た」という
診断メーカーでの診断結果を元に
お話を作ってみました!
実際の診断結果がコレですね👇( ˙▿˙ )
本名入れたんで隠しました。
まぁ、書きたい内容かけたから満足かな?
この後「羽無」の名前で診断した方のおまけ?
みたいなのも書く予定なので最後まで
楽しんで行ってくださいね!