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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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その夜、セブンの部屋はいつも以上に冷徹な静寂に包まれていた。
c00lguiのコンパイルを終え、セブンがようやくキーボードから手を離した時、部屋のドアが前触れもなく乱暴に蹴破られた。
「セブン……ッ!」
入ってきたのはNoliだった。
深夜の冷気を纏った彼の髪はひどく乱れ、その瞳は見たこともないような凶暴な熱情と、異様なまでの興奮で爛々と輝いていた。
手には自らのノートPCを乱暴に抱え込んでいる。
セブンが怪訝そうに立ち上がるよりも早く、Noliは猛烈な勢いで距離を詰め、セブンの胸ぐらを掴んで背後の壁へと叩きつけた。
背中に鈍い衝撃が走る。
しかし、Noliはそんな痛みを気にかける様子もなく、セブンの顔のすぐ横の壁にガツンと手を突き、狂おしい笑みを浮かべてその顔を覗き込んできた。
「憎いことをしてくれるじゃないか……。何だい、あれは。僕に内緒で、あんなものを用意していたなんて」
「……何の話だ」
セブンは表情を変えずに問い返したが、Noliの視線が自分の唇から、喉元、そして胸元へと這い回るのを感じて、微かに 喉を鳴らした。
Noliは抱えていたPCの画面をセブンの目の前に突き出す。
そこに表示されていたのは、c00lguiの最も深い階層にあるソースコードの、バイナリデータの羅列だった。
「とぼけないでよ。普通の方法じゃ絶対にデバッグできない、幾重にも暗号化された無意味な文字列のダンプデータ……。でもね、僕たちのc00lguiの理論を逆算して、特定のキーシークエンスでデコードしたら、何が出てきたと思う?」
Noliの指先が、セブンの頬を 強い力でなぞり、そのまま唇を割るように親指を押し込んできた。
「『私のすべてのステージの、唯一の主役Noliに捧ぐ』」
「……世界を破壊する最悪のコードの心臓部に、僕へのラブレターを隠しておくなんて。ロマンチック過ぎない?セブン」
セブンは、口内に侵入してきたNoliの指先を 軽く噛み、フッと低く笑った。
隠し通せると思っていなかったが、まさかこれほど早く、この狂った相棒がコードの「裏」にある自分の本音を暴くとは。
セブンにとって、c00lguiは世界を恐怖に陥れる道具であると同時に、Noliという存在を自分に繋ぎとめるための、鎖でもあったのだ。
「気づくのが早いな。お前なら、もう少し手こずるかと思ったが」
「僕を誰だと思ってるんだい? 君の書くコードの癖も、その裏にある独占欲も、全部僕のこの指が覚えているんだ」
Noliの瞳の奥の熱が、一気に臨界点を突破した。
「こんなものを見せつけられて、僕が大人しくしていられるわけがないだろう。今すぐ、そのひねくれたコードの答え合わせを、身体でしてもらうよ」
言葉が終わるか終わらないかのうちに、Noliは飢えた獣のようにセブンの唇を貪った。
それは、これまでのどんなキスよりも 激しく、互いの領土を噛み千切り合うような略奪の儀式だった。
Noliはセブンの首筋に手を回し、爪が食い込むほど強く引き寄せる。
セブンもまた、観念したように、しかしそれ以上の傲慢さでNoliの腰を 抱き込み、壁へと押し付け返した。
「ん……っ、ん、セブン……っ」
激しく重なる唇の間から、Noliの掠れた喘ぎが漏れる。
セブンはNoliのパーカーの中に大きな手を滑り込ませ、熱を帯びた背中を 強く愛撫しながら、彼をデスクの上へと押し倒した。
キーボードが床に落ち、コード類が派手な音を立てて散らばるが、そんなノイズは二人の耳には届かない。
トリプルモニターの冷光が、デスクの上で 激しく貪り合う二人の体を浮かび上がらせていた。
Noliは自ら脚を開いてセブンの腰に絡め、さらに深く彼を求め、誘うように視線を濡らした。
「ほら、もっと刻み込んでよ、セブン。君の作った最悪のコードみたいに、僕の奥深くまで……ッ」
「言われなくとも、そうする」
セブンはNoliの衣服を 引き裂くように剥ぎ取り、その白く滑らかな肌に、指先と唇で 消えない痕をいくつも刻み込んでいった。
世界を壊すためのシステムの中で、二人は互いという名の最も致命的な脆弱性に 溺れ、夜が明けるまで 狂ったように熱を貪り合い続けた。
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