「できるよ」
一言…それだけでよかった。真白の欲しかった言葉。ただこれだけを求めてたんだ…
「え…?」
不安げに瞳を揺らす彼女に向かって手を差し伸べた。
「君にも、誰かを愛することはできるよ」
「ッ…………!」
彼女の瞳からポロポロと雫が落ちる。彼女はこの言葉をどれほど焦がれていたのだろうか?ひたすらに。ただひたすらに…この言葉をずっと待っていたんだ。自分が人を愛してもいいのか…愛されなかった過去を持つ自分は人を愛する資格があるのか…「誰かを愛することができますか…」その一言に、どれほどの思いが込められていたか。僕には視えてしまう。真白の心が…
「ねぇ、真白…」
彼女は打ち上げてくれた。なら、僕も打ち上げてあげないといけない。僕の本心を…
コメント
3件
真白ちゃん嬉しかったんだろうな… 好きな人に,しかも待ち焦がれてた言葉を言って貰えたんですもんね