テラーノベル
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ここ最近の話なのだけれど、どうやら地球が狙われているらしい。
どうしてそんなことが分かるのかと言われれば、まあ――俺は生まれたときから地球を守る役目を持っているからだ。アニメの主人公みたいなものだと思ってくれていい。
昔は、問答無用で宇宙人が攻めてきた。
けれど最近は少し様子が違う。
というのも、宇宙には「宇宙新聞」みたいなものがあって、そこに
〈次は青い惑星を攻める〉なんて情報が載るのだ。
それを読んだ上司が、俺に指示を出す。
「理由を聞いてこい」
そんなわけで、俺は宇宙船に乗り込み、まさに侵略を計画している相手の星へ向かった。
そして今、目の前には敵方の参謀が座っている。
「それで?」
俺は出されたジュースを一口啜りながら聞いた。
「どうして、こちらを攻めようとしているんです?」
参謀は少し間を置いてから、重たい口を開いた。
「私たちは……ある時期に、進化のきっかけを失ってしまいました」
「進化、ですか?」
「はい。特に頭部です。我々の脳は、進化しきれなかった。だから青い惑星を侵略し、捕らえた個体と交配することで失った時代、その歴史の進化を取り戻せるのではないか――そう考えています」
かなり真剣な表情だった。
俺はしばらく考え、それから同じくらい真剣な顔で答えた。
「なるほど……ですが、それは残念ですね」
「なぜです?」
「私の住む青い惑星の住人たちは、確かに頭部は進化しました。でも、やっていることは昔からほとんど同じです」
俺は肩をすくめる。
「同じ争いを繰り返し、同じ過ちをなぞり続けている。正直に言えば……あなたたちより下かもしれませんよ」
参謀は、何も言わなかった。
今日も、青くて平和な世界は、こうして静かに守られている。
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