※注意※
この小説は、純度100%の私の妄想で出来たnmmnです。ご本人様には一切関係ありません。
ご本人様はもちろん、その周辺の方々やnmmnが苦手な方の目にも入らないよう、配慮をお願いします。
私の癖を詰め込んだので、誰かの地雷の上で踊り狂っているかもしれません。それぞれで自衛をするようにしてください。
読後の誹謗中傷等は受け付けておりません。チクチク言葉が届くと泣きます。
その他、BL要素(🍤×🟦🧣)、体調不良等要素、バース要素(Dom/Subユニバース)あります。
説明しにくいし、膨大な量になりそうですので、バースの説明は省いています。申し訳ありません。お手数をおかけしますが、Dom/Subユニバースを知らない方は、ご自身で調べるようお願いいたします。
こんこん、とつま先で玄関を叩く音がする。
「らっだぁはどっかお出かけする?」
「後でね。買い物とか行ってくるかも」
「そうなんだ。……そのぐらい、俺が行くのに………」
「いいよ、別に。気にしないで」
珍しく1人で出かけるぺいんとを、俺は寝起きのパジャマ姿でお見送り。いつもこの時間は寝ているのだが、ぺいんとが出かけると聞いて、わざわざ起きてきたのだ。
いつもよりもご機嫌なぺいんとが、名残惜しそうに俺の手を握る。
「らっだぁ、ハグしてもいい?」
「えー、早く行ってきなよ」
「悲しいこと言わないでさぁ。ほら、《Come》」
「ぅ、それされたら逆らえんってぇ……」
ぺいんとの一言に体がピクリと反応する。言葉に込められた威圧感に、カタカタと手が震え、勝手に従順に動き出した。
Subの俺は、Domであるぺいんとの指示には本能的に従ってしまう。もちろん反抗は出来るけど、大人しく言う通りにするとぺいんとが喜んで褒めてくれるから、今まで反抗はしたことがない。
ぺいんとの前まで歩くと、広げられた腕に包みこまれる。
「よーしよし、よく出来ました!えらいねらっだぁ、Good Boy!」
「ふふ、ありがとう」
ポンポン頭を撫でられて、心の小さな隙間が埋まるような感覚がした。
「じゃあ、行ってきます!らっだぁも出かける時は気を付けてね」
「はーい、いってらっしゃーい」
ぺいんとが鍵を閉めるまで見送って、ペタペタ音を鳴らしながら廊下を歩く。朝ご飯は準備してくれているらしいし、ちゃっちゃと朝の仕事を終わらせてしまおう。
洗濯、皿洗い、掃除。家に住まわせて貰っているお礼に、家事は俺がやることが多い。まぁ、料理だけはてんでダメだけど……。
さて、今日はなにをしよう。
せっかく早く起きたのだから、買い物に行くついでに散歩でもしようか。だんだん春にも近づいて、暖かい日も増えてきている。今日なんて、絶好の散歩日和だろう。
昨日よりも少し薄い上着を羽織って、靴を履く。今日買うものを確認して、
「……行ってきまーす」
誰もいない部屋に小さくそう呟き、俺は扉を開けた。
…
……
………
少し家の周りを散歩してから、最寄りのお店に歩く。少し肌寒い、やっぱり分厚い上着を着ていったらよかった。
肩を窄めて、上着に顔を埋める。なんというか、寒くてたまらない。心の底からスースーする感じだ。
なんだろう、この感じ。
そう考えていると、チクっとするGlareが刺さった。すこしビクつくが、このぐらいなら平気だ。
見ると、お店の前でサラリーマンっぽいDomの男性が、電話口でブチ切れている。怒った拍子にGlareが漏れてしまっているのだろう。
どうしたのかな、仕事中?気持ちは分かるけど、Glareを漏らされるのはちょっと困る。
すごすごと隣を通り過ぎ、店の中に入る。出てきた時に、あの人の怒りが収まっているといいのだが……。
………
……
…
「あー……いるなぁ」
買い物袋を担いでドア付近に来ると、さっきの人のGlareが漂ってきた。
まだキレてる。しかも、さっきよりも盛り上がってきている気がする。怖いな、なんでこんなキレ散らかしてるんだろう。
お願いだから、俺が出るときだけはGlareをしまってほしい。このままなにもなく通り過ぎれますように……。
そう願いながら、駆け足で隣を通る。
「っ、ふっざけんじゃねぇよ!!」
一際大きな声で、サラリーマンは怒鳴る。同時に、痛いぐらいの威圧感が周りに撒き散らされた。
「は、かヒュ」
ナイフのように鋭いGlareを浴び、体がカタカタ震えだす。呼吸もおかしい、酸素が足りない。とにかく怖くて、その場から動くことも出来ずにしゃがみ込んだ。
「!?あ、Glareが……ど、どうしよう………ごめんなさい、大丈夫ですか?」
お、怒られた……?従わないと、従順にしなきゃ………こ、わい、誰か、…助けて………。
「ぺ、んちゃ」
ぼやける頭で、自分のパートナーを思い出す。あいつなら、助けてくれるかもしれない。僅かに湧いた希望を頼りに、逃げるようにしてその場を離れた。
「は、は、ふぅ……、お、ぅち」
半ば足を引きずるようにして、家まで帰る。 震える手では家の鍵も上手く開けられず、鍵を持つ手を片方の手で支えてやらなければならなかった。
玄関に転がり込み、急いで鍵を閉める。とりあえず、今は安心できる環境を作りたかった。
「ヒュー、ヒュー…、んは、カヒュ……ぺぃ、と、ぺいんと………」
玄関に座り込んで、震える体を抱きしめる。怖くて怖くて堪らなくて、気を抜いたら深くまで転がり落ちてしまいそうだ。
ぺいんとが返ってくるまで、あとどのぐらいかかるだろう。
助けてほしい。いつもみたいに、たくさん褒めてほしい。安心、させてほしい。
ただその一心で、カチカチ鳴る時計の音に耳を傾けた。
***
小さな紙袋を提げて、俺は上機嫌で帰路に付いた。
紙袋の中身は、レースの緩いチョーカー───Collarだ。今日、タイミングを見てらっだぁに渡すつもりである。
Collarは首に付けるタイプじゃなくてもいいらしいけど、俺はこっちの方がより「俺のもの」って感じがするから好き。こんなこと言っちゃったら嫌がられるだろうから、心の奥に留めておこう。
俺なりに、アイツに似合いそうなものを見繕ってきたのだが……喜んでくれるだろうか。
ドキドキしながら、ドアを開ける。
「……らっだぁ?」
指先から、紙袋が音を立てて落ちる。袋が潰れた気がしたが、今は気にしてなんていられない。
「ぺ、ぃん、と………は、ヒュ、ごほっ、」
膝を抱えて、泣きながら俺の名前を呼ぶらっだぁの姿が、1番に目に飛び込んできた。ヒュー、ヒュー、と喘鳴も聞こえる。
一瞬、何が起こっているのか理解できなかった。どうしたらいいのか分からず、理由も知らないままにらっだぁを抱きしめる。
体温が下がっていて、家にいたはずなのに手が氷のように冷たい。帰ってきたのが俺だと分かってないのか、ぎゅっと包み込むと、怖がって悲鳴を上げた。
「!?ぃ、やぁ゙ッ……!」
「らっだぁ、らっだぁ!俺だよ、落ち着いて」
弱々しく抵抗するらっだぁが可哀想で仕方ない。何があったら、こんなに傷付いて帰ってくるんだろう。
「どうしたのらっだぁ……dropしてる、可哀想に。大丈夫、俺が付いてるよ」
「……ぺん、ちゃん?」
「大丈夫、大丈夫。俺が帰るまで、ずっと待っててくれてたの?ありがとう。らっだぁはいい子だね、GoodBoy!」
「は、ぁ、……ん、ありがと」
落ち着いてきたのか、ブレブレだった目の焦点がはっきりし始め、ゆるゆると俺に抱きついた。
まだ恐怖は抜けていないらしく、ビクビクと周りを伺うように見回している。
「とりあえず、部屋行こう。何があったのかちゃんと聞きたい」
上着を脱がせて、らっだぁの手を引く。 リビングのソファーに誘導し、俺も隣に座った。
「どうしてdropしたのか分かる?」
「……」
「なにか、怖いことあった?」
「え、と………あった、かも」
「話すの、怖い?自分の力じゃ出来なさそうかな」
「………うん」
力なくそう言って、目を伏せるらっだぁ。手助けしてあげたいが、ここで俺がCommandを出したら怖がっちゃうかもな。
恐る恐る、らっだぁに尋ねる。
「ねぇ、らっだぁ。Command使っていい?」
「……いーよ」
「ありがとう。らっだぁ、《Kneel》」
らっだぁは、滑り落ちるみたいにソファーから降りて、へたりと座り込んだ。上目遣いに俺を見上げ、「あってる?」と言いたげに瞳を揺らした。
俺は、らっだぁと目線を合わせて手を握った。青い瞳が俺を見て、パチパチと瞬きを繰り返す。
「よーしよしよし。いいね、よく出来ました。じゃあ、《Say》。怖かったこと、なんでもいいから言ってほしい」
「……俺、買い物行ったでしょ?そこに、Domが、いて……電話、しながら……怒ってた?かもで、Glareダダ漏れだったから、こ、こわくて……」
「そうなんだ……結構強い人だった?」
らっだぁは、黙って頷いた。
さて、どうしようか。この近くにヤバいDomが居るって話はあまり聞いたことがなかったし、多分そのDomの人も怒っててついついGlareが出てるのに気付かなかったのだろう。
俺だって、ゲーム中にイラッときたときは漏れそうになることもある。ぶっちゃけ、それに関してはその人が悪い訳ではないだろう。
俺が居てあげれば不安定になってもすぐCareしてあげられるが、いつでも一緒にいられるわけではない。本当は、どんな時も隣に居てあげたいけどね。
そう考え込んでいると、今にも泣きそうなぐらいに潤んだ瞳が、俺を射抜いた。AfterCareが無かったから、不安なのだろう。
慌てて、らっだぁの髪の毛を手のひらでかき混ぜた。
「教えてくれてありがとう!いい子、いい子。Good Boy」
「ん……、ふふっ。そう?ちゃんと出来てた?」
「完璧だよ。よく出来ました、本当にありがとう」
「そっかぁ……んふ、よかった」
恐怖に震えていた瞳が、ゆるゆる細められる。言動がふわふわしてきたところをみるに、sub spaceに入ったらしい。
このときのらっだぁは、ありえないぐらい可愛いから大好き。とろとろに溶けて、たくさん甘えてきてくれるのだ。
今だって、頬を撫でる俺の手に、普段じゃ恥ずかしがって絶対しないはずの頬擦りをしてくれている。可愛すぎて今すぐに抱きしめてあげたいが、最後に1つ。
「まだ怖い?《Say》」
「こわくなんてないよ。ふわふわしてて、きもちいぃ……」
「……そっか。よかったねぇ、俺も嬉しいよ」
幸せそうにニコニコ笑うらっだぁに、つられて口が緩む。
こんないい子に、怖い思いなんて二度とさせたくないし、絶対させない。俺が、この先もずーっと守ってあげなければ。
「今日みたいなこと、もっかい起きちゃうかもね。イライラなんて、誰でもするからさ。ほんとは守ってあげたいけど、俺はいつでもらっだぁの側に居てあげられないからなぁ……」
「んーん、大丈夫。ちょっとびっくりしちゃっただけだから」
「んなこと言ったってなぁ……あ、そうだ」
俺は、玄関に放置していた紙袋の存在を思い出した。今のらっだぁと少しでも離れるのは名残惜しかったが、断りを入れて急いで玄関に向かった。
紙袋の中から小箱を取り出して、らっだぁに手渡す。
「ね、らっだぁ。これあげるよ」
「?なにこれ」
「なんでしょう!開けてみて」
らっだぁは、外側をくるくる見回してから小箱を開けた。とろんと溶けた瞳で、興味深そうに中を覗く。
途端、目を見開いてキラキラ輝かせた。
「こ、これ、もしかして」
「そそ。Collar、なんだけど……今まで、ちゃんとしたやつ渡せてなかったからさ。気に入ってくれた?」
「うん、ありがとう。……相手が俺でいいの?」
「逆に俺が聞きたいよ!らっだぁは、俺とCrimeはイヤ?」
「いい、いい、全然いい!」
コクコクと頷いて、らっだぁはチョーカーを手にとって眺める。
「……付けてみていい?」
「いいよ。手伝おうか?」
「んや、自分でやりたい」
らっだぁが選んだ方がよかったかな、と心配もしたが、気に入ってくれたようで安心した。本当によかった、嫌がられたらどうしようかと思った……。
金具に少し苦戦しながらも、無事首に巻けたらしい。サイズにも問題はなさそうだし、何よりらっだぁが嬉しそうだ。
「これ付けてたら、ちょっとは支えになるかも。気に入ってくれた?」
「……ありがとう。凄く、嬉しい」
幸せそうにレースを指先でなぞる姿を見ると、こっちまで心がぽかぽかしてくる。らっだぁの笑顔には、毎日救われてばかりだ。
その傍ら、少し物足りなさそうな表情を見せる。多分、もうちょっとPlayしたいのだろう。
「らっだぁ、続きする?」
「……お願いします」
「何やってほしい?教えてよ」
Glareは出さず、ただ尋ねる。らっだぁは目を泳がせながら、顔を赤くして答えた。
「あ、の……もっと、褒めてほしい」
いい?と首を傾げ、俺を見つめるらっだぁ。
甘えん坊デーかな、珍しい。なら、素直で従順ならっだぁを目いっぱい楽しまないと!
「よぉーし、任せろ!らっだぁ、今日は頑張ってくれたもんね。ちゃんとご褒美あげる!」
途端、可愛い笑顔がぱぁっと花開いた。
「《Roll》。その後、《Present》。首でいいよ」
「ん、」
あぐらをかいて膝を叩くと、緩慢な動きでらっだぁが足の間に寝転がる。そして、少し首を反らせて首元を曝け出した。
チョーカーに指を沿わせると、気持ちよさそうにくふくふ笑う。
いい子だなぁ、本当に。世界一可愛い、大切な俺のsubだ。
「《Attract》」
頬を撫でてやると、うっとりと目を細めて口を開いた。
「もっと命令して、支配して?構って、ほしぃ……なんでもしていいよ、大好きだもん」
初バースなので、試しに一番好きなDom/subを書きました。私のチョーカー好きの扉はこれで開かれました。
リクエストされていたnrrd、gtrdのバースものはまた後日必ず投稿しますので!
ケーキは割と好きなので書き始めてますが、ドースはちゃんと理解するまで中々時間がかかるかもなので、気長にお待ち下さい。
コメント
4件
長文失礼します サラリーマンのGlareの矛先がらっだぁさんにいっちゃた時これどうなっちゃうんだろうて思いました唯一の頼みの綱であるぺいんとさんは、家に居ないしでも最終的にらっだぁさんがぺいんとさんにめいっぱい褒めて貰ってる所が見れて良かったです 次のバースものも楽しみにしてます 今回も凄く面白かったです
ケーキ大好きなので楽しみにしてます!