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エンス刑事パロ
#1
4月、春。出会いと別れの季節。
異動の季節である。
「う゛ぅ……」
そんなことも忘れ、ここ警視庁捜査一課本部室の隅のソファーで寝ていた緋八マナ刑事は、ぞろぞろと登庁してくる刑事たちの足音でようやく目覚める。
「お目覚めですか~!!」
「なんやうるさいなあ…監察さんがわざわざどないしたん…」
眉を上げ、細めた目でライがこちらを見下ろす。
寝起きのかすれた声で返事をすると、ふんわりしてんな。と更に睨んできた。
「マナ、絶対異動表見てないでしょ」
そう言うとパッとコピーした移動表を差し出し、俺の名前を指差した。
「あぁ…見たってちゃんと……、ぇえ?」
緋八マナ│捜査一課(支援班)
「どうなるかはわかんないけど警戒しとけっていったよね?!聞いてなかったでしょ!」
「まじか…まあええけど…」
「他全員一課以外から来るから、班長よろしくね」
「絶対嫌!」
「拒否権ないし。とりあえず荷物動かして、もうすぐお宅の相棒来るから準備してろよ刑事の端くれが」
「言い過ぎちゃう?」
寝ぼけていたけど、ライのおかげでしっかり目覚めた。異動になったのは今まで上の命令を聞いてこなかったせいだろう。
特にバリバリ現場に行きたいとか、そういうこだわりはなかったので嫌というわけではない。だが新しい場所というのはとにかくめんどくさい。
ライが渡していってくれて異動表、自分の名前の横、相棒が気になった。
緋八マナ │佐伯イッテツ│捜査一課(支援班)
宇佐美リト│赤城ウェン │上記同様
もう一組はどっちも同期か。リトに関しては少し前から5課にいるため現場経験もあるだろう。二人とも成績は極めて優秀だし……。
相棒も……
佐伯……?
「っライ!俺班長やるわ!!」
「…は?あんなしぶってたのに何?急に……」
自分でも何を思ったのか、必死に去ろうとしているライを引き留めていた。