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(あの騎士は……! ジークハルト?!)
黒い仮面をかぶった見慣れた黒髪を狼狽えながら見つめているアンジェリカの横で、皇帝は悠々とした表情で満足げに頷いていた。
「出場してくれたか。慎重な男でどうなることかと思ったが」
ポソリと呟いた小声は誰に届くこともなく、闘技場に消えていった。
「一時間後に決勝戦となります。それまで各自休憩をお取りください」
闘技場の中央では、判定員の騎士が声を張り上げる。
どうやら最後のひと試合をのこしてすべての試合が終わったようだ。
フレデリクはなにか考え事をしているのか、険しい顔でいたが、ふと優しい人好きのする笑みを父皇に向けて立ち上がった。
「私は休憩室で喉を潤してきます。とても興奮しましたしね」
「わたくしたちは、侯爵家の方々からお茶に誘われておりますの」
後に続いたのはグレイスとイザベラ。
二人は立ち上がって身支度を整*****************************
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